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補完性の理論

慶應義塾大学商学会商学研究叢書23
補完性の理論

A5判 166ページ 上製
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-7664-2722-6 C3034
奥付の初版発行年月:2021年03月 / 発売日:2021年03月中旬

内容紹介

▼企業のケイパビリティ活用において威力を発揮する「補完性」
その数理的基礎を構築する

高揚感として知覚されるスーパーモジュラーゲームの性質、
全体は部分の寄せ集め以上のものであるというシステムの効果、
また、規模の経済・範囲の経済といった経済性やネットワーク外部性由来の経済効果、これら様々なタイプの利益をもたらす特性が補完性の概念を軸に分類・整理され、統一的に理解される。
次のビジネスの組み立て方につながるヒントがそこにある。

著者プロフィール

木戸 一夫(キド カズオ)

東京工業大学理学部情報学科卒業
東京工業大学大学院理工学研究科博士号取得
慶應義塾大学商学部教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はしがき

第1章 補完性分析
 1.1 補完性の定義
  1.1.1 ケイパビリティとアクティビティ
  1.1.2 補完性
 1.2 補完性の分類と視覚化
  1.2.1 アクティビティの視覚化
  1.2.2 単一のプレイヤーに係る補完性
   自己補完性:I 2
   フォーク補完性:(I, I )
   マージ補完性:I・I
  1.2.3 2人のプレイヤーに係る補完性
   双方向戦略的補完性:I ⊕ I
  1.2.4 不特定多数のプレイヤーに係る補完性
   ノーサイド・プラットフォーム補完性:{ I ⊕ I }
   マルチサイド・プラットフォーム補完性:{ I } ⊕ { I }
   セルフ・プラットフォーム補完性:{ I + I' }
  1.2.5 構造体
   大域的補完構造体
   高揚的構造体
   可換補完構造体
   強化型補完構造体
 1.3 企業の補完性分析
  1.3.1 領域への分割
  1.3.2 領域ごとの補完性
  1.3.3 補完性指数とケイパビリティの活用度
  1.3.4 補完性指数の課題
  1.3.5 分析例

第2章 補完性の数理
 2.1 補完性の一般的定義
 2.2 補完性の性質
 2.3 最適化問題
 2.4 補完性の拡大

第3章 ゲーム的状況の数理
 3.1 補完性分析の観点からのゲーム理論
  3.1.1 ゲーム的状況
  3.1.2 基本的な概念
   ゲーム理論の心構え
   戦略形ゲーム
   ナッシュ均衡解
   展開形ゲーム
  3.1.3 粗い分類
 3.2 アクティビティの影響が全体に及ぶ場合
  3.2.1 囚人のジレンマゲーム
  3.2.2 繰り返しゲーム
  3.2.3 社会的埋め込み
  3.2.4 出し抜きゲーム
 3.3 アクティビティの影響が限定的な場合
  3.3.1 正準な協調ゲーム
  3.3.2 ねじれのある協調ゲーム
  3.3.3 大規模ゲーム
  3.3.4 相関均衡
 3.4 可視性が限定的な場合
  3.4.1 プリンシパル・エージェントモデル
  3.4.2 スクリーニング
  3.4.3 インセンティブ設計の数理

参考文献
索 引


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