蒋介石の戦時外交と戦後構想――1941―1971年
価格:7,480円 (消費税:680円)
ISBN978-4-7664-2730-1 C3031
奥付の初版発行年月:2021年03月 / 発売日:2021年03月中旬
<戦後国際秩序への関与と反帝国主義の相剋>
失地回復、不平等条約の撤廃、アジア諸民族の独立を掲げつつ、
米英ソに依存し、国連構想および戦後日本との和解を模索した蔣介石。
「日記」など一次資料を駆使し、未完に終わった「革命」の軌跡をたどる。
段 瑞聡(ダン ズイソウ)
慶應義塾大学商学部教授。1967年生まれ。
中国・内蒙古大学外国語学部卒業、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、博士(法学)。
専門分野:中国政治史、戦後日中関係、蔣介石研究。
主要業績:
『蔣介石と新生活運動』(単著、慶應義塾大学出版会、2006年)
『改訂版 岐路に立つ日中関係』(共編著、晃洋書房、2012年)
『新版 5分野から読み解く現代中国』(共著、晃洋書房, 2016年)
『〈日中戦争〉 とは何だったのか』(共著、ミネルヴァ書房、2017年)、ほか。
目次
序 章 革命と戦争の世紀における蔣介石
第一部 戦時外交と戦後構想
第一章 太平洋戦争勃発以前の外交戦略
第二章 一九四二年のインド訪問――中華思想、反帝国主義、アジア意識の吐露
第三章 太平洋戦争前期における戦後構想―― 一九四一― 一九四三年
第四章 国連の成立と国際的地位の向上――ダンバートン・オークスからサンフランシスコへ
第二部 戦後処理と日中、米中関係
第五章 戦後初期の対日講和構想(一)――対日講和条約審議委員会
第六章 戦後初期の対日講和構想(二)――三つの講和条約草案
第七章 戦後初期における対日関係の模索―― 一九四八年の張群の日本訪問
第八章 「中国白書」の衝撃と米中関係の動揺
第三部 継続革命論と正統性の争い
第九章 第三期国民革命の中心理論の構築
第一〇章 「二つの中国」問題と国連代表権――アフリカを舞台として
終 章 革命理念から戦後構想へ――模索とその限界