Think critically クリティカル・ シンキングで真実を見極める
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-7664-2786-8 C2000
奥付の初版発行年月:2021年12月 / 発売日:2021年12月中旬
▼「それって本当?」と疑う思考術のスキルを教えます。
▼自らの議論を「クリティカル」に検証できれば最強です。
▼思考術の21世紀型スキルとして教育でも注目されています。
「クリティカル・シンキングは重要だ」とよく言われるが、実際どのような思考をすればよいのか。
本書は、社会学者のジョエル・ベストが学問の基本である、問題設定、議論の検証、証拠の疑い方など基本的なスキルを専門知識なしにわかりやすく手ほどきする。
ジョエル・ベスト(ジョエル ベスト)
1946年生まれ。デラウェア大学社会学・刑事司法学部教授。カリフォルニア大学バークレー校博士課程を修了。1971年にPh.D.(Sociology)を取得。著書に『統計はこうしてウソをつく――だまされないための統計学入門』(林大訳、白揚社)、『社会問題とは何か――なぜ、どのように生じ、なくなるのか』(赤川学監訳、筑摩書房)などがある。
飯嶋 貴子(イイジマ タカコ)
翻訳家。サンフランシスコ州立大学大学院比較文学修士課程修了。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。訳書にフレンドリー&ウェイナー『データ視覚化の人類史――グラフの発明から時間と空間の可視化まで』、ローゼンブラッド『Uberland ウーバーランド』、パウンドストーン『世界を支配するベイズの定理』(以上、青土社)などがある。
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
第1章 クリティカル・シンキングとは何か?
第2章 社会についての「議論」とは何か?
第3章 日常生活のなかの議論
エピソード/人物に焦点をあてる議論――対人論証/現代社会のなかの
神話/世間知と隠喩(メタファー)/事実(ファクト)とは何か/日々
の推論の注意点
第4章 社会科学の発想法
パターンを認識する/因果関係の基準/社会科学のクレイムを評価す
る/証拠の重要性
第5章 なぜ社会科学を信用するのか
社会科学のなかの社会学/社会学の事例/社会学とクリティカル・シン
キング
第6章 社会学とはどういう学問か
社会学のなかの陣営(キャンプ)/社会学が抱く羨望/社会学はまとま
りがない
第7章 社会学における立場の違い
楽観主義と悲観主義/〈文化チーム〉と〈構造チーム〉/インサイダー
とアウトサイダー/悲劇と喜劇/志向性の重要性
第8章 言葉の問題
特殊用語/流行語/用語の定義の問題/概念(コンセプト)の拡大――
コンセプトクリープ
第9章 社会についての「問い」と「測定」
社会学的な問い/経験的な問い/問いに答えるための測定/何が測定さ
れているか?/測定を疑う
第10章 比較は大事
変数とは何か/比較にまつわる問題/様々な比較による研究結果/再現
性の重要性/定性的研究者にとっての比較/比較を疑う
第11章 社会現象の「傾向」の捉え方
傾向をどのように理解するか/生態学的誤謬とは何か/社会学的説明の
注意点/傾向を考えることの重要性/
第12章 証拠を吟味する
効果的な証拠とは何か/それほど効果的でない証拠/証拠の選択を疑
う/研究の選択を疑う
第13章 自分自身を疑う
みずからの偏見(バイアス)を認識し対処する/期待が発見に与える影
響/イデオロギー的同質性の問題/自分にクリティカルであること
第14章 論じるのが厄介なテーマ
文化の波が起こすこと/「良い子問題」/タブーとなっているテーマ/
限定なしにクリティカルに考える
おわりに――なぜクリティカル・シンキングは重要なのか
訳者あとがき
註
参考文献
索引