慶應義塾保険学会叢書
デジタル化時代の自動車保険
価格:3,300円 (消費税:300円)
ISBN978-4-7664-2804-9 C3333
奥付の初版発行年月:2022年03月 / 発売日:2022年03月中旬
▼CASE革命は保険をどう変えるのか?
テレマティクス、自動運転車、シェアリングサービス、電気自動車など、<人とモノのモビリティ>を取り巻く変化は、現代の社会課題を解決する一方、新たな問題を引き起こす。各分野の専門家が集結し、デジタル技術革新の潮流を捉えつつ、自動車と社会、そして保険の未来を俯瞰する。
堀田 一吉(ホッタ カズヨシ)
慶應義塾大学商学部教授
専門は保険学、リスクマネジメント論。
主要著作に『保険学講義』(慶應義塾大学出版会、2021年)、『現代リスクと保険理論』(東洋経済新報社、2014年)、『保険理論と保険政策』(東洋経済新報社、2003年)他。
山野 嘉朗(ヤマノ ヨシロウ)
愛知学院大学法学部教授、博士(法学)
専門は保険法、商法、交通損害賠償法。
主要著作に『高齢者の交通事故と補償問題』(共編著、慶應義塾大学出版会、2015年)、『概説交通事故賠償法[第3版]』(共著、日本評論社、2014年)、『保険契約と消費者保護の法理』(成文堂、2007年)他。
加瀬 幸喜(カセ コウキ)
大東文化大学法学部教授
専門は商法。
主要著作に『高齢者の交通事故と補償問題』(堀田一吉・山野嘉朗編著、慶應義塾大学出版会、2015年)、『新保険法と保険契約法理の新たな課題』(金澤理監修、ぎょうせい、2009年)他。
目次
はしがき(堀田 一吉/山野 嘉朗/加瀬 幸喜)
第1部 デジタル技術の進展と自動車保険
第1章 デジタル化時代の到来と自動車保険(堀田 一吉)
はじめに
1 デジタル化時代の到来と保険業への影響
2 保険情報のデジタル化とイノベーション
3 保険情報のデジタル化と自動車保険
4 CASE革命と自動車保険
おわりに──本書の構成と要約
第2章 デジタル技術の進展と将来(中村 慎二)
はじめに
1 デジタル技術による変革(DX)
2 DXを支える基礎技術のポイント
3 デジタル化による自動車業界への将来のインパクト
4 デジタル化時代を生きていくために大切なこと
おわりに
第3章 自動運転技術の進展と展望(谷川 浩)
はじめに
1 自動運転の概要
2 自動運転の主要技術と開発動向
3 自動運転実用化に向けた取り組み動向
4 自動運転の進展が社会に与える影響
5 将来ビジョン
おわりに
第2部 デジタル化時代の自動車保険の課題
第4章 自動運転と保険システム(加瀬 幸喜)
はじめに
1 自動車事故の賠償責任
2 日本の自動車保険
3 自動運転レベルの進展と自動車メーカーの賠償責任
4 自動運転車事故に対応する保険制度の改革
5 自動運転車損害賠償特別保障事業
おわりに
第5章 自動運転と責任・補償(山野 嘉朗)
はじめに
1 イギリスの法状況
2 フランスの法状況
おわりに
第6章 テレマティクスと自動車保険(佐川 果奈英)
はじめに
1 テレマティクス自動車保険とは
2 諸外国における動向
3 わが国における動向
4 テレマティクス自動車保険の意義や展望
おわりに
第7章 シェアリングエコノミーと自動車保険(内藤 和美)
はじめに
1 シェアリングエコノミーの成長要因
2 シェアリングエコノミーと保険業
3 シェアリングエコノミーと自動車保険
4 シェアリングエコノミーを取り巻く環境変化と自動車保険の役割
第3部 デジタル化時代と保険業の諸問題
第8章 モビリティリスクの変化と事故防止課題の展望(北村 憲康)
はじめに
1 社会環境の変化と交通事故の特徴
2 成熟期のリスク分析
3 モビリティリスクの概念と対策
4 高齢者のリスクと自動運転社会
おわりに
第9章 デジタル化時代の交通事故紛争解決の変容と展望
──ADRを中心に(竹井 直樹)
はじめに
1 金融ADR制度の概要
2 ADRにおける交通事故紛争の現状
3 自動車保険の損害調査におけるデジタル化の動きと保険会社の事業
環境
4 政府を中心としたODR促進の検討状況と交通事故紛争に与える影響
5 自働運転などの進展に伴う交通事故紛争の変容
6 デジタル化時代の交通事故紛争解決の展望
おわりに
第10章 デジタル化時代と保険業の課題(堀田 一吉/金子 敬行)
はじめに
1 デジタル技術の発展と保険業の環境変化
2 モビリティ革命と損害保険業
3 先進安全自動車の普及と自動車保険
4 デジタル化の進展と保険情報
5 デジタル化時代と保険業の将来
おわりに
索引