「死にたい」とつぶやく
価格:1,980円 (消費税:180円)
ISBN978-4-7664-2818-6 C0036
奥付の初版発行年月:2022年12月 / 発売日:2022年12月中旬
事件はなぜ起きたのか
「死にたい」とつぶやいた者たちは、本当に死を望んでいたのか。
なぜ、家族ではなく、その外部に救いを求めたのか。
SNSに溢れかえる「死にたい」の声に、私たちはどう向き合うべきか。
『失踪の社会学』で颯爽とデビューした俊英による快著。
中森 弘樹(ナカモリ ヒロキ)
立教大学文学部/21世紀社会デザイン研究科准教授
1985年生まれ。2015年、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間・環境学)。
主な著書に『失踪の社会学――親密性と責任をめぐる試論』(慶應義塾大学出版会、2017年)。同書により、日本社会学会第17回奨励賞(著書の部)、および、日本社会病理学会学術奨励賞(出版奨励賞)を受賞。
目次
序 論 ある二人の対話から
第1章 座間九人殺害事件を考える
1 事件への問い
2 研究の方法と倫理的配慮
3 事件の肖像
4 「私がしたことは殺人です」
5 「死にたい」という言動と親密圏をめぐる省察
6 救済の悪用
第2章 Twitterの「死にたい」を考える
1 「死にたい」の海へ
2 「死にたい」とインターネット
3 この章で行うことーーテキストマイニング
4 「死にたい」はTwitterでどのように語られているのか
5 「死にたい」とつぶやくユーザーのプロフィール分析
6 私だけのアジール
第3章 「死にたい」をシェアする暮らしを考える
1 シェアハウスの可能性
2 シェアハウスをぶらぶらする
3 互いの生/生命に配慮しあう死にたがりたちーーシェアハウスAについて
4 人が死なないシェアハウスーーシェアハウスBについて
5 一時的な居場所、擬制的家族
終 章 親密圏のなかで「死にたい」を〈リテラル〉に捉える
註
あとがき