クジラの海をゆく探究者(ハンター)たち 下 『白鯨』でひもとく海の自然史
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-7664-2837-7 C0045
奥付の初版発行年月:2022年10月 / 発売日:2022年09月下旬
▼世界十大小説『白鯨』を通じて知るクジラと海の神秘!
▼海や海の生き物と関わる人々の知恵、自然愛を知る。
▼「海」をめぐる文学的想像力と自然科学の交差点。
白いクジラを追って捕鯨船が世界の海を冒険する物語『白鯨』、その豊かな内容を現代の自然科学の水準で検証し、読み解きながら、人間とクジラの長い営みから得た知恵を現代に蘇らせる!
リチャード・J・キング(リチャード ジェイ キング)
海洋文学研究者、ライター、イラストレーター。
セント・アンドリュース大学で海洋文学(Literature of the Sea)の博士号を取得。 同大で教員を務めた後、米国・ウッズホール海洋研究所内の海洋教育協会(Sea Education Association)で客員准教授を務める。 海洋文学とその背景にある海事・漁業文化を研究する傍ら、イラストレーター・コラムニストとして一般向け雑誌・ウェブサイトに寄稿。 過去25年以上にわたり、商業漁船乗組員・教育用クルーズ船講師として数々の航海に出ている。 著作に“Lobster” (Reaktion Books, 2012)、The Devil’s Cormorant: A Natural History (University of New Hampshire Press, 2014)などがある。
坪子 理美(ツボコ サトミ)
栃木県生まれ。東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻にて博士(理学)の学位を取得。専門は行動遺伝学。メダカやプランクトンなどの水棲動物を材料に、動物の行動の多様性(「個性」)と遺伝子の関係を研究している。訳書に『性と愛の脳科学』(中央公論新社)、『なぜ科学はストーリーを必要としているのか』(慶應義塾大学出版会)、共著に『遺伝子命名物語』(中央公論新社)などがある。
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
第16章 実用鯨学――潮吹き、五感、頭部の解剖
第17章 鯨とヒトの知性
第18章 竜涎香――海に隠された香りの秘密
第19章 サンゴ虫――生命のドームとしての珊瑚礁
第20章 大摩羅〈グランディシマス〉
第21章 鯨の骨格と化石
第22章 鯨は減っていくか?
第23章 海燕――予兆を告げる鳥
第24章 台風とセント・エルモの火
第25章 航海術――羅針盤と死の推測航法
第26章 噎(むせ)び泣くアザラシ
第27章 「女性的」な空
第28章 静かなタコブネ
第29章 マッコウクジラの行動――移動、認識、攻撃
第30章 グンカンドリ――黒い翼の急襲
第31章 イシュメール――生真面目な海洋環境保護論者、気候難民
謝辞
訳者あとがき
注
主要参考文献
図の引用元と補足
索引