会計学を索ねて 基礎概念と存在理由
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-7664-2849-0 C3034
奥付の初版発行年月:2022年11月 / 発売日:2022年10月下旬
▼会計や会計学は何のためにあるのか、誰のためにあるのか? 会計の存在理由を著者独自のアプローチから掘り下げる。
▼発生主義と実現主義、取得原価主義と時価主義など会計実務・理論上の重要な基礎概念を取り上げ、その意義はどこにあるのか、何がどう問題なのかを、深く、しかし平易に問い直す。
▼肩の力を抜いた語り口から会計の本質を鋭く突く、独自のスタイルで定評のある著者の最新刊。資格試験勉強にふと疑問を感じたら、ぜひ読んで欲しい〈深読み〉会計学。
友岡 賛(トモオカ ススム)
慶應義塾大学卒業。
慶應義塾大学助手等を経て慶應義塾大学教授。
博士(慶應義塾大学)。
著書等(分担執筆書の類は除く。)
『近代会計制度の成立』有斐閣、1995年
『アカウンティング・エッセンシャルズ』(共著)有斐閣、1996年
『歴史にふれる会計学』有斐閣、1996年
『株式会社とは何か』講談社現代新書、1998年
『会計学の基礎』(編)有斐閣、1998年
『会計破綻』(監訳)税務経理協会、2004年
『会計プロフェッションの発展』有斐閣、2005年
『会計士の歴史』(共訳)慶應義塾大学出版会、2006年
『会計の時代だ』ちくま新書、2006年
『「会計」ってなに?』税務経理協会、2007年
『なぜ「会計」本が売れているのか?』税務経理協会、2007年
『会計学』(編)慶應義塾大学出版会、2007年
『六本木ママの経済学』中経の文庫、2008年
『会計学はこう考える』ちくま新書、2009年
『会計士の誕生』税務経理協会、2010年
『就活生のための企業分析』(編)八千代出版、2012年
『ルカ・パチョーリの『スムマ』から福澤へ』(監修)慶應義塾図書館、2012年
『会計学原理』税務経理協会、2012年
『歴史に学ぶ会計の「なぜ?」』(訳)税務経理協会、2015年
『会計学の基本問題』慶應義塾大学出版会、2016年
『会計の歴史』税務経理協会、2016年(改訂版、2018年)
『会計と会計学のレーゾン・デートル』慶應義塾大学出版会、2018年
『日本会計史』慶應義塾大学出版会、2018年
『会計学の考え方』泉文堂、2018年
『会計学の地平』泉文堂、2019年
『会計学の行く末』泉文堂、2021年
目次
緒 言
謝 辞
引用について
第1部 会計学を索ねて
第1章 会計と会計学
「会計学」か「会計」か/会計と会計学/会計学と経済学/会計の方
法と会計学の方法/会計学の特殊性と会計
第2章 会計史の意義
意義の言い訳/「会計史」の稀少さ/種々の会計史/意義の諸相
第2部 会計の基本的前提
第3章 会計公準と会計公準論の論点
会計公準の意味/企業実体の公準の論点/継続企業の公準の論点/貨
幣的測定の公準の論点
第4章 貨幣的測定の公準の再吟味
会計学と人類学/インフレーション下の名目額処理/貨幣的測定の公
準/貨幣の機能/貨幣的記録の公準/記録の意味/記録と貨幣額
第3部 会計の基礎概念
第5章 基礎概念の定義とその意味
会計の基礎概念/テキストのサーベイ/どこまで説明すべきか/基礎
概念をめぐる論点
第6章 名目勘定の意味
名目勘定/資本勘定/名目勘定の意味/「名目」の意味と対概念/斎
藤の説/「名目勘定」のレーゾン・デートル
第4部 会計における諸原則
第7章 対応原則と発生主義
対応原則の意義/対応原則と発生主義会計/費用配分と対応/「対応
原則会計」の不在
第8章 実現主義という論点
実現主義という論点/伝統的な「実現」概念/実現主義の根拠/実現
主義の意義の捉え方/取得原価主義と実現主義/取得原価主義と実現
主義の関係
第9章 保守主義の原則と重要性の原則
保守主義の原則と重要性の原則/二つの原則の共通点/両原則を併せ
扱った論攷/重要性の原則の諸相/保守主義の諸相/つまらなさと理
論
第5部 慶應義塾の会計学を索ねて
第10章 三邊金蔵の取得原価主義会計
『会計学を索ねて』/取得原価主義/取得原価主義の劣位性/評価無
用論
第11章 三田の会計学者たち
Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ/Ⅴ/Ⅵ
文献リスト
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