慶應義塾大学法学研究会叢書 別冊18
D・H・ロレンス研究 小説・思想・本文校訂
価格:8,800円 (消費税:800円)
ISBN978-4-7664-2857-5 C3098
奥付の初版発行年月:2022年11月 / 発売日:2022年11月中旬
▼20世紀イギリス文学の雄D. H. ロレンスを文学・思想・歴史研究のさまざまな視座から読み直す。
▼その思想を新たに位置づけ、自伝的小説Sons and Lovers のイメージを刷新する読みを提示。
▼Cambridge University Press版の底本の誤りを正す本文校訂も収録。
武藤 浩史(ムトウ ヒロシ)
慶應義塾大学名誉教授
1958年生まれ、ウォリック大学大学院卒(Ph.D.)。著書に、『「ドラキュラ」からブンガク』、『「チャタレー夫人の恋人」と身体知』、『ビートルズは音楽を超える』など。訳書に、D. H. ロレンス『息子と恋人』(小野寺健と共訳)、『D. H. ロレンス幻視譚集』、フォード・マドックス・フォード『かくも悲しい話を……情熱と受難の物語』、マーガレット・ドラブル『昏い水』、サミュエル・バトラー『エレホン』ほか多数。
目次
序
D・H・ロレンス作品 略称表および文献情報
第Ⅰ部 「オンリー・コネクト」から「オンリー・コネクト」再訪へ
第1章 第I部まえがき──D. H. ロレンス研究という旅
第2章 「オンリー・コネクト」──現代に於けるロレンスの意味
(1985年)
第3章 「オンリー・コネクト」再訪または長い補遺(2021年)
第Ⅱ部 Sons and Lovers 論
第4章 第II部まえがき──Sons and Lovers のキュービズム
第5章 Sons and Lovers と「生」
第6章 Sons and Lovers とセクシュアリティ
第7章 Sons and Lovers の中のミドルブラウ──階級横断的大衆教養
主義の構造
第8章 D. H. ロレンスとリズムの時代
──Sons and Lovers からRhythm 誌へ、スペンサーからロレンスへ
第9章 Foreword to Sons and Lovers ──解題と翻訳
第Ⅲ部 非フィクション系散文概要
第10章 第Ⅲ部まえがき──非フィクション系散文概要
第11章 エッセイ・書評から哲学的評論まで――旧Phoenix, Phoenix
II 所収の短文を中心に
第12章 紀行文、精神分析批判、文芸批評、教科書、聖書論──単行
本化されたもの
第13章 ‘Epilogue’, from Movements in European History──解題
と翻訳
第Ⅳ部 本文校訂
第14章 第Ⅳ部まえがき──未完のユートピア物語
‘[Autobiographical Fragment]’ または ‘A Dream of Life’
第15章 D. H. Lawrence’s Forgotten Dream:
The Significance Of ‘A Dream Of Life’ in His Late Works
第16章 A New Edition of ‘[Autobiographical Fragment
(A Dream of Life)]’
跋:弱弱しく、少しうなだれて、しかし希望を失わずに
参考文献
索引