シリーズ 総合政策学をひらく
言語文化とコミュニケーション
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-7664-2869-8 C3330
奥付の初版発行年月:2023年02月 / 発売日:2023年02月中旬
言語から政策へ、政策から言語へ――。
私たちが向き合う社会の問題は、特定の学問領域に立ち現れるわけではない。総合政策学は、個々の先端的な学問領域に通暁しつつも、それらを総合的にとらえなおして問題解決するために学際領域に踏み込もうとする新たな学問領域として誕生した。
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)開設以来、30年余にわたり切り拓いてきた総合政策学の革新と創造の姿を、シリーズ「総合政策学をひらく」(全5巻)として紹介する。
本書では、言語そのもの、言語活動に関わる政策・教育、政策に関わる言語活動という3つの柱を中心に、総合政策学の観点から、言語文化とコミュニケーションをめぐる先端的なトピックを第一線の研究者が多彩に論じる。
宮代 康丈(ミヤシロ ヤスタケ)
慶應義塾大学総合政策学部准教授。
専門分野:政治哲学、フランス哲学・思想。
山本 薫(ヤマモト カオル)
慶應義塾大学総合政策学部専任講師。
専門分野:アラブ文学。
今井 むつみ(イマイ ムツミ)
慶應義塾大学環境情報学部教授。
専門分野・認知科学、発達心理学、言語心理学。
大堀 壽夫(オオホリ トシオ)
慶應義塾大学環境情報学部教授。
専門分野:言語学(意味論、機能的類型論、談話分析)。
國枝 孝弘(クニエダ タカヒロ)
慶應義塾大学総合政策学部教授。
専門分野:フランス文学、フランス語教育。
藤田 護(フジタ マモル)
慶應義塾大学環境情報学部専任講師。
専門分野:ラテンアメリカ研究、アイヌ語・アイヌ語口承文学研究、人類学、スペイン語教育。
髙木 丈也(タカギ タケヤ)
慶應義塾大学総合政策学部専任講師。
専門分野:朝鮮語学、方言学、談話分析。
中浜 優子(ナカハマ ユウコ)
慶應義塾大学環境情報学部教授。
専門分野:第二言語習得、外国語教育。
杉原 由美(スギハラ ユミ)
慶應義塾大学総合政策学部准教授。
専門分野:応用言語学、日本語教育、多文化/異文化間教育。
白頭 宏美(ハクトウ ヒロミ)
慶應義塾大学総合政策学部専任講師(有期)。
専門分野:日本語教育。
藁谷 郁美(ワラガイ イクミ)
慶應義塾大学総合政策学部教授。
専門分野:ドイツ文学、宗教言語分析、ドイツ語教育、外国語教育デザイン、メディア分析。
鄭 浩瀾(テイ コウラン)
慶應義塾大学総合政策学部准教授。
専門分野:中国近現代史、中国地域研究、歴史社会学。
野中 葉(ノナカ ヨウ)
慶應義塾大学総合政策学部准教授。
専門分野:地域研究(インドネシア)、現代社会と宗教、女性とイスラーム、マレー・インドネシア語教育。
西川 葉澄(ニシカワ ハスミ)
慶應義塾大学総合政策学部専任講師。
専門分野:フランス文学、フランス語教育。
大木 聖子(オオキ サトコ)
慶應義塾大学環境情報学部准教授。
専門分野:地震学、災害情報、防災教育。
杉本 なおみ(スギモト ナオミ)
慶應義塾大学看護医療学部教授。
専門分野:医療コミュニケーション学。
目次
第1部 ことばを学び、考える
第1章 ことばは世界を切り分ける
第2章 語彙意味論の冒険――fair の文化モデルに向けて
第3章 ことばは現実をどのように「すくいとるか」――体験・共感・言葉の所有
第4章 口承の物語に現れる人間と動物の関係を読み直す――南米アンデス高地のアイマラ語と北東アジアのアイヌ語の物語テクストから
コラム 朝鮮民族と言語、そして政策
第2部 場を創り、ことばを教える
第5章 グローバル社会を生き抜くために――第二言語運用能力の習得を目指して
第6章 日本語コミュニティの再想像――多言語多文化共生に向けて
第7章 自律的な日本語学習――学習者オートノミーの育成
第8章 外国語学習デザインの構築と運用――SFC ドイツ語学習環境における実空間とサイバー空間の連動
コラム 「普通話」の歴史と国家建設
第3部 政治を動かし、社会を変える
第9章 政治理念の言葉――フランスの六月蜂起が問いかけるもの
第10章 イスラエルのアラブ人――二つの言語のはざまで
第11章 小説が描く現代インドネシアのムスリム社会――フェビー・インディラニ『処女でないマリア』を題材に
第12章 越境する個人――言語の間に見出すアイデンティティ
第13章 科学にたずさわるのは誰か――科学の不定性とコミュニケーション
コラム 医療専門職養成課程モデル・コア・カリキュラムに見る「コミュニケーション」の捉え方