保証・人的担保の論点と解釈
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-7664-2939-8 C3032
奥付の初版発行年月:2024年01月 / 発売日:2024年01月下旬
保証を中心とする人的担保。その論点の全て!
連帯保証、共同保証、根保証はもちろん、併存的債務引受、独立損害担保、経営指導念書についても言及。
保証を中心とした人的担保をめぐる論点のすべてを扱う解説書。
好評書『新債権法の論点と解釈』を深掘りする、保証に関する論点と解釈!
2017年の民法改正において改正の目玉の1つであった保証規定。
多様な保証制度が求められる現代。保証の事例はさまざまであり、保証人、保証をする意図などもまた多様になっている。
連帯保証、共同保証、根保証はもちろん、保証と形式のみの差しか認められない併存的債務引受、また保証に類似する人的担保として、独立損害担保と経営指導念書についても言及する、保証を中心とした人的担保をめぐる論点のすべてを扱う解説書。
平野裕之(ヒラノヒロユキ)
日本大学大学院法務研究科(法科大学院)教授、慶應義塾大学名誉教授。早稲田大学法学部非常勤講師。
1981年司法試験合格、1982年明治大学法学部卒業、1984年明治大学大学院法学研究科博士前期課程修了、1984年明治大学法学部助手、1987年明治大学法学部専任講師、1990年明治大学法学部助教授、1995年明治大学法学部教授、2004年慶應義塾大学大学院法務研究科(法科大学院)教授を経て現職。
著書に、『高齢者向け民間住宅の論点と解釈―有料老人ホーム・サ高住入居契約の法的分析』(慶應義塾大学出版会、2022年)、『製造物責任法の論点と解釈』(慶應義塾大学出版会、2021年)、『新債権法の論点と解釈〔第2版〕』(慶應義塾大学出版会、2021年)、『新・考える民法Ⅰ―民法総則〔第2版〕』『新・考える民法II―物権・担保物権』『新・考える民法III―債権総論』『新・考える民法IV―債権各論』(慶應義塾大学出版会、2019-2023年)ほか多数。
目次
序章 保証および人的担保総論
1 担保の意義
2 物的担保と人的担保
3 保証法学の発展と本書の構成
第1章 保証債務の意義および性質
1 保証債務の意義と現代的課題
2 保証債務の法的性質(法的構成)
第2章 保証債務の成立──保証契約
1 保証契約
2 事業債務の個人保証についての特則
3 保証契約の特別の要件
4 保証をめぐる三面構造
第3章 保証債務の範囲
1 総論的確認
2 契約解除の事例における債務
3 一部保証
第4章 保証債務の対外関係──債権者・保証人間の法律関係
1 債権者の保証人に対する権利
2 付従性に基づく抗弁
3 保証人固有の抗弁1──補充性に基づく抗弁
4 保証人固有の抗弁2──保証人固有の事由
5 保証債務の消滅事由のまとめ
第5章 主債務者または保証人について生じた事由の効力(影響関係)
1 主債務者について生じた事由の効力
2 保証人について生じた事由の主債務者に対する効力
第6章 保証人の求償権
1 保証人の求償権総論
2 受託保証人の求償権
3 委託を受けない保証人(無委託保証人)の求償権
4 数人の主債務者がいる場合の保証人の求償権
第7章 特殊な保証1──連帯保証
1 連帯保証の意義および発生原因
2 連帯保証への連帯債務規定の準用
第8章 特殊な保証2──共同保証
1 共同保証の意義および種類
2 共同保証の対外関係
3 共同保証人の1人について生じた事由の効力(影響関係)
4 共同保証人間の求償関係
第9章 特殊な保証3──根保証
1 根保証の意義、種類および法的性質
2 個人根保証における保証限度額(極度額)設定の必要性──包括根保証の禁止
3 個人根保証における保証期間──確定期日
4 個人根保証における元本の確定
5 法人根保証契約の個人による求償保証の規制
6 法人根保証契約について──根保証総論
第10章 保証以外の人的担保1──併存的債務引受
1 併存的債務引受の意義
2 保証規制に対する脱法対策
3 保証代用としての併存的債務引受の規律
第11章 保証以外の人的担保2──損害担保契約(独立的人的担保)
1 損害担保契約(独立的人的担保)の意義
2 身元保証
3 請求払無因保証──国際取引
4 損害担保契約の一般論──国内取引での利用の可能性
第12章 保証以外の人的担保3──経営指導念書(支援表明・経営支援状)
1 経営指導念書の意義および法的問題点
2 経営指導念書をめぐる学説・判例について
3 経営指導念書の将来
結章 保証および人的担保の将来