九州大学韓国研究センター叢書4
日韓における外国人労働者の受入れ 制度改革と農業分野の対応
価格:5,280円 (消費税:480円)
ISBN978-4-7985-0325-7 C3336
奥付の初版発行年月:2022年08月 / 発売日:2022年08月中旬
外国人雇用を日本に先駆けて整備していた韓国の経験から課題と克服の過程を学び、外国人労働者と協働する社会の構築を目指す。農業分野における実例も提示する。
深川 博史(フカガワ ヒロシ)
東海大学文理融合学部教授(九州大学名誉教授、前九州大学韓国研究センター長)
水野 敦子(ミズノ アツコ)
九州大学大学院経済学研究院准教授(九州大学韓国研究センター複担教員)
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
序 言
総 論 日韓における外国人労働者受入れの現状と課題
1. 外国人労働者の受入れ拡大:制度と実態
2. 本書の構成と概要
第Ⅰ部 日韓両国の外国人労働者受入れ制度の比較
第1章 日韓の外国人労働者受入れの経過と現状
1. 日本と韓国における外国人労働者の現状
2. 日本と韓国における外国人労働者受入れ政策
3. 受入れ原則から見た日韓両国の外国人労働者受入れ制度の評価
第2章 韓国における雇用許可制の実態と日本への示唆
──「フロントドア」からの受入れでもみられるブローカー、入国前借金,厳しい労働環境
1. 雇用許可制が評価されるポイント
2. 実態はどうなっているのか
3. 韓国の事例からの学び・日本の移民政策への示唆
第3章 特定技能制度と雇用許可制の比較
──労働市場補完性と需給システムを中心に
1. 雇用許可制と特定技能制度の位置づけ
2. 雇用許可制と特定技能制度の比較
第4章 韓国の移住民と社会統合
──農業移住民と結婚移民を中心に
1. 韓国における移住の様相と農畜産業への移住民の非正規滞在
2. 韓国の農漁村における移住様相の変化
3. 韓国の移住民と社会統合
第5章 非熟練外国人労働者の受入れと韓国語教育
1. 非熟練外国人労働者の韓国語学習機会の現状
2. 非熟練外国人労働者にとっての韓国語学習
3. 問題点や課題
4. 韓国の事例からみる日本へのインプリケーション
第Ⅱ部 日韓農業における外国人労働者の受入れ
第6章 韓国の農業における外国人労働者の雇用に関する考察
1. 農業に従事する外国人労働者の特性
2. 外国人労働者の受入れ制度
3. 経営形態別の外国人雇用状況
4. 野菜(施設)農家および畜産(養豚)農家の経営規模と外国人雇用
との関係
第7章 韓国農業における労働力需要の季節的変動への対応
──外国人の短期雇用を中心として
1. 外国人を必要とする農業分野の状況
2. 農業分野の外国人受入れの特徴
3. 農業分野における外国人の制度雇用と制度外雇用
第8章 日本農業及び食品加工業における外国人労働者の現状
1. 外国人労働者の就業状況
2. 外国人技能実習と特定技能の制度概要
3. 外国人技能実習生を必要としている農業と食品関連産業の動向
4. 外国人技能実習生を受入れている大規模農業経営と食品企業の実態
第9章 日本の農業分野における外国人労働者の受入れ
──熊本県阿蘇農業の繁閑差への対応
1. 熊本県の農業における外国人労働者の受入れ拡大
2. 阿蘇農業における外国人労働者の受入れと繁閑差への対応