「民」を重んじた思想家 神田孝平 異色の官僚が構想した、もう一つの明治日本
南森 茂太:著
A5判 310ページ 上製
価格:5,940円 (消費税:540円)
ISBN978-4-7985-0334-9 C3021
奥付の初版発行年月:2022年07月 / 発売日:2022年07月中旬
価格:5,940円 (消費税:540円)
ISBN978-4-7985-0334-9 C3021
奥付の初版発行年月:2022年07月 / 発売日:2022年07月中旬
内容紹介
幕末から明治初期にかけて思想家・官僚として活躍し、大久保利通や木戸孝充にも注目されながら、いまや忘れられた人物となりつつある神田孝平。彼は民衆を「愚民」と捉える当時の思想とは一線を画し、彼らを政治・経済の担い手と位置づけた。官僚、思想家としての活動に焦点を当て、彼の埋もれた業績を掘り起こし、その歴史的・現代的意義を明らかにする。
著者プロフィール
南森 茂太(ミナミモリ シゲタ)
長崎大学経済学部准教授
1977年 奈良県宇陀郡(現宇陀市)生まれ
2014年 関西学院大学経済学研究科博士課程後期課程修了
2017年より現職
著書:『今と昔の長崎に遊ぶ』(共著、九州大学出版会、2021年)
目次
序 章 明治初期の思想史研究における神田孝平の位置づけ
第一章 神田孝平の経歴 ―出自と修学過程を中心にー
第二章 神田孝平における「人民」
第三章 『農商弁』における「商」の「利」 ―税制改革論を中心に―
第四章 幕末・明治初期の政治情勢と神田孝平の政治思想
第五章 明治初期における神田孝平の税制・財政改革案
第六章 神田孝平の兵庫県政 ―地方制度改革と「民会」開設を中心に―
第七章 神田孝平「貨幣四録」の執筆・公表の目的
第八章 木戸孝允と神田孝平における「官」と「民(みん)」
―新聞とのかかわりと政治観とを中心に―
終 章 神田孝平が描いた明治日本