次世代エンジニアを育てる自己決定学習の理論と実践
価格:5,500円 (消費税:500円)
ISBN978-4-7985-0346-2 C3037
奥付の初版発行年月:2023年03月 / 発売日:2023年03月中旬
米国の工学教育の改革の歴史とそれによってもたらされた教育のイノベーションをふり返るとき、わが国のエンジニア育成は学習に対する自立心と責任感の涵養やそれによって学習が多様化することをあまり重視してこなかったことに気づかされる。この後れを取り返すには自己決定学習が有効である。自己決定学習とは学習者自身によって学習内容を決める学習である。本書では筆者の長年の研究に基づき、学部教育における自己決定学習のすぐれた事例を紹介し、そこから自己決定学習をカリキュラムに導入する効果的な方法を検討する。
目次
まえがき
第1章大学教育と仕事の間にある連続と断絶に関する仮説
第1節問題の所在
第2 節エンジニアの仕事と学士課程教育
第3節課題解決とエンジニアのコンピテンシー
第4節自己決定学習と産学連携プロジェクト
第2章次世代のエンジニア像
第1 節21世紀型のコンピテンシー
第2節日本の高等教育政策と学習者の主体性
第3節自己決定学習と主体的課題探究
第4節米国における産学の対話と改革の提言
第5 節標準化が進む世界のエンジニア育成
第6節日本の工学系教育における制度的課題
第3章仕事におけるエンジニアの能力開発
第1 節仕事が求めるコンピテンシー
第2 節能力開発の形態と費用負担者
第4章産学連携プロジェクトの学習効果
第1節調査の概要
第2 節国内の事例
第3 節海外の事例
第5 章工学部における自己決定学習の事例
第1 節『工学教育』の内容分析
第2節自己決定学習のプロセス
第3節自己決定学習がおこなわれているカリキュラムの特性
第6 章工学部における自己決定学習の促進要因
第1 節「全国大学生調査2007」の分析
第2節地方4 大学調査の分析
第3節自己決定学習によって学生を成長させる指導の特性
第7 章結論:自己決定学習による次世代エンジニアの育成
第1節自己決定学習が学士課程教育に与えるインパクト
第2 節次世代エンジニア育成のためのカリキュラム改革
付録1 地方4 大学調査質問票(2015 年度「工学部における学習状況調査」)
付録2 地方4 大学調査集計結果(抜粋)1
参考文献一覧
あとがき
事項索引
人名索引