日本比較法研究所研究叢書98
表現の自由 理論と解釈
価格:4,730円 (消費税:430円)
ISBN978-4-8057-0597-1 C3332
奥付の初版発行年月:2014年09月 / 発売日:2014年10月上旬
表現の自由は、なぜ理論を必要とするのだろうか。そして、その理論は、なぜ鋭く対立するのだろうか。本書は、表現の自由理論が現実の解釈問題に決定的な影響を与えていることを解明しようとしている。営利的な表現を規制できるのはなぜか。それは、政治的な表現を規制することとどう異なるのか。表現内容を理由とする規制と、内容とは関わらない規制は、本当に異なるのだろうか。この両者を区別することに、合理的な根拠はあるのだろうか。本書は、このような問題をはじめとして、表現の自由理論と解釈のフロンティアに挑んだ意欲作である。
橋本 基弘(ハシモト モトヒロ)
中央大学法学部教授
1982年中央大学法学部法律学科卒業。
1989年中央大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得、2002年博士(法学)。
主著:『憲法の基礎』(北樹出版)、『近代国家における団体と個人』(不磨書房)、
『プチゼミ憲法[人権]』(法学書院)、『よくわかる地方自治法』(編著、ミネルヴァ書房)、
『新・判例ハンドブック憲法』(共著、日本評論社)、『憲法[第5版]』(共著、不磨書房)など。
目次
第Ⅰ部 表現の自由における「理論」の役割
第1章 表現の自由における「理論」の役割
第Ⅱ部 営利的言論理論の展開
第2章 営利的言論
第3章 営利的言論法理の現在
第4章 医師広告規制と表現の自由
第Ⅲ部 表現内容規制・内容中立的規制二分論をめぐって
第5章 時間・場所・方式規制に対する司法審査
第6章 表現内容規制・内容中立的規制二分論
第Ⅳ部 集会規制と司法審査
第7章 公共施設管理権と集会規制
第8章 広島市暴走族追放条例事件
第9章 合憲限定解釈の限界