愛と対話が開く宇宙 ゲーテ『西東詩集』研究「ズライカの巻」を中心に
野口 薫:著
A5判 上製
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-8057-5180-0 C3098
奥付の初版発行年月:2018年11月 / 発売日:2018年11月下旬
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-8057-5180-0 C3098
奥付の初版発行年月:2018年11月 / 発売日:2018年11月下旬
内容紹介
ゲーテは60代半ば、独訳を介して14世紀ペルシャの詩人ハーフィスの詩と出会い、ナポレオン戦争後の混乱のヨーロッパを逃れて東洋への想像上の旅を試みる。実際の旅はライン・マイン地方の故郷に向かい、そこで出会ったある女性との間に恋が生まれた。ゲーテはそれをオリエントを舞台とする文学的虚構に包み、東洋との対話、老年の諦念と智慧によって昇華し、自ら編集して叙情詩集『西東詩集』を生んだ。本書は実証的ゲーテ研究を踏まえつつも詩を詩として、詩集を詩集として読み味わうことを目指し、詩との自由な対話の中から、索漠として生きにくい時代を人間として「生き延びる」密かな智慧を読み取ろうとする。
著者プロフィール
野口 薫(ノグチ カオル)
中央大学名誉教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
<主要目次>
第一章 『西東詩集』成立初期の詩をめぐって
第二章 「ティムールの巻」
第三章 「ズライカの巻」
第四章 『西東詩集』巻頭の詩、掉尾の詩
第五章 ゲーテとの往復書簡集に見るマリアンネ・ヴィレマーという女性