中央大学人文科学研究所研究叢書80
幻想的存在の東西 古代から現代まで
渡邉 浩司:編著
A5判 556ページ 上製
価格:6,710円 (消費税:610円)
ISBN978-4-8057-5363-7 C3398
奥付の初版発行年月:2024年02月 / 発売日:2024年02月中旬
価格:6,710円 (消費税:610円)
ISBN978-4-8057-5363-7 C3398
奥付の初版発行年月:2024年02月 / 発売日:2024年02月中旬
内容紹介
妖精、人魚、巨人、こびと、悪鬼、怪物といった「幻想的存在」をユーラシア大陸の東西に探りその諸相に迫った、16編の論考からなる独創的な論文集。第1部と第2部では「神話の世界」(ギリシア神話の怪物、ロマネスク美術のセイレーン、ソシュールの伝説・神話研究から、日本の山姥と金太郎、カグヤヒメ、鉢かづきまで)、第3部と第4部では中世から近現代までの「文学の世界」(中世のウェールズ伝承から、中世から現代までのフランス文学、ドイツのゴシック小説、20世紀初頭のロシア文学、現代アメリカ文学、『今昔物語集』まで)、第5部ではヨーロッパの「フォークロアの世界」(ドイツ語圏の民間伝承とロシアの説話)に注目した。
著者プロフィール
渡邉 浩司(ワタナベ コウジ)
中央大学経済学部教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
第一部 神話の世界(1)――ヨーロッパ
ギリシア神話の怪物
二股のセイレーンの図像形成に関する一試論
ソシュールの伝説・神話研究における幻想的存在
第二部 神話の世界(2)――日本
山姥と赤い怪童――金太郎
女神の系譜
鉢かづき――日本のシンデレラ
第三部 文学の世界(1)――中世・ルネサンス
ウェールズ伝承における「ブリテン島」の幻獣・異人譚
モルガーヌからマドワーヌへ
フランス・ルネサンス詩人ロンサールの霊鬼(デモン)
『今昔物語集』における私的で個人的な男女間の怪異譚
第四部 文学の世界(2)――近現代
現実の中の幻想、幻想の中の現実
F・ソログープ『毒の園』における「毒」の美女の正体
来るべきメリュジーヌ
ユダヤ人共同体の守護者からスーパーヒーローへ
第五部 フォークロアの世界――ヨーロッパ
苔族・苔女の伝承
ロシアフォークロアに現れる不幸の形象リーホ