福島事故に至る原子力開発史
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-8057-9102-8 C3050
奥付の初版発行年月:2015年02月 / 発売日:2015年02月上旬
福島原発事故に至る日本の原子力の歴史を、多彩な執筆陣の視点でトータルに描いた一冊。福島原発のシビアアクシデントはなぜ起こったのか、日本の原子力政策にどんな問題があったのか、日本に導入された最初の発電炉はなぜ英国製だったのか、どうして日本の自主技術は育たなかったのか、日米原子力協定を今後どうすべきか、原子力船「むつ」はどうなったか、核持ち込みと原発はどのように関係していたか、原発技術の国産標準化はいかに進められたか――など、日本の原子力に関わってきた各界の専門家が、それぞれの立場から問題を解明。今後の原子力の行く末を考える視座を提供する。
目次
第1章 福島事故と原子力開発史 舘野 淳
第2章 原子力三原則vs日米原子力協定――福島原発と1968年協定 山崎正勝
第3章 イギリスからのコールダーホール型商用炉導入 奥田謙造
第4章 日本原子力研究所における動力試験炉(JPDR)建設と研究者への弾圧 舘野 淳
第5章 軽水炉の導入と動燃団体制――放棄された自主開発方針 舘野 淳
第6章 日米原子力協定(1988年)の成立過程と今後の課題 遠藤哲也
第7章 こなかった「原子力商船時代」 倉澤治雄
第8章 核持ち込み問題と原発導入 太田昌克
第9章 格納容器から見た原発の技術史 後藤政志
第10章 結びに代えて――チェルノブィリ原発事故を緒に原子力技術史を考える 市川 浩
第11章 原子力開発関連年表 栗原岳史
資 料 原子力草創期関係者からの「聞き書き」