シェル・空間構造の基礎理論とデザイン
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-8140-0196-5 C3052
奥付の初版発行年月:2019年02月 / 発売日:2019年02月下旬
大規模建築の設計に欠かせない空間構造理論の基礎を学ぶ教科書。シェル、張力構造の基本式と設計法、振動論の基礎と耐震設計法、最適化手法を用いた構造形態創生法など新しい概念を用いた設計法を紹介する。施工技術や構造解析技術の発展により様々な形態の空間構造が実現可能になった現在、建築構造に関わる学生や実務者必読の書。
大崎 純(オオサキ マコト)
1985年 京都大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了
1985年 同大学院工学研究科建築学専攻助手
1991〜1992年 アイオワ大学客員研究員
1993年 博士(工学)(京都大学)
1996年 同大学工学研究科建築学専攻助教授
2010年 広島大学大学院工学研究院社会環境空間部門教授
2015年 京都大学大学院工学研究科建築学専攻教授
受賞
前田工学賞-年間優秀博士論文賞(1994年),日本建築学会奨励賞(1996年),
日本建築学会賞論文部門(2008年),ASSMO Award, Asian Society of Structural and
Multidisciplinary Optimization (2018年)
竹内 徹(タケウチ トオル)
1984年 東京工業大学大学院修士課程修了
1984〜2002年 新日本製鐵勤務
1990〜1992年 オブ・アラップ・アンド・パートナーズ・ロンドン勤務
2001年 博士(工学)(東京工業大学)
2003年 東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻助教授
2009年 同大学理工学研究科建築学専攻教授
受賞
JSCA賞新人賞(2000年),日本構造デザイン賞(2006年),
IASS Tsucoi Award (2006年),日本建築学会賞論文部門(2011年)
主な著書
『ラチスシェル屋根構造設計指針』(共著),日本建築学会,2016年
『Buckling-Restrained Braces and Applications』,日本免震構造協会,2017年
主な構造設計
香港中環中心,東京工業大学緑が丘1号館レトロフィット,東京工業大学附属図書館
山下 哲郎(ヤマシタ テツオ)
1991年 京都大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了
1991年 株式会社巴組鐵工所(現 株式会社巴コーポレーション)
2003年 博士(工学)(豊橋技術科学大学)
2007年 工学院大学工学部建築学科准教授
2014年 工学院大学建築学部建築学科教授
目次
まえがき
1章 シェル理論の基礎
1.1 シェル構造の概要
1.2 軸対称シェル
1.3 扁平シェルの釣合い式
1.4 主曲率方向の座標を用いた釣合い式
1.5 部分円筒シェルの曲げ理論
2章 空間構造の座屈と非線形解析
2.1 空間構造に生じる座屈
2.2 安定性の条件と線形座屈解析
2.3 座屈の分類
2.4 釣合い経路解析法の概要
2.5 骨組構造の接線剛性行列と線形座屈解析
2.6 幾何学的非線形性および材料非線形性の影響とその評価
2.7 直交異方性シェルの座屈
2.8 ラチス(格子)の有効剛性
2.9 連続体置換法による座屈荷重の算定例
3章 テンション構造
3.1 建築でのテンション材の利用
3.2 さまざまなテンション構造の例
3.3 自重の作用するケーブルの釣合い形状
3.4 ケーブルネットの釣合い形状解析
3.5 形態安定・不安定
3.6 張力による幾何剛性
3.7 テンション構造の設計例
4章 空間構造の耐震設計
4.1 耐震設計の考え方
4.2 質点系の振動解析
4.3 空間構造物の振動
4.4 等価線形化法による弾塑性応答の推定
4.5 空間構造の振動解析モデル
4.6 設計用の等価静的地震荷重
4.7 地震応答解析
4.8 設計クライテリア
4.9 ラチス屋根構造の振動特性と応答評価
5章 空間構造のパッシブ制振
5.1 同調質量による振動制御
5.2 付加減衰による振動制御
5.3 地震入力に対する応答低減効果
5.4 応答制御機構を付加した空間構造のモデル化
5.5 立体トラス構造の応答制御とその応用
5.6 テンション構造の応答制御とその応用
5.7 ラチス屋根構造の応答制御とその応用
5.8 制振ダンパーの最適配置
6章 空間構造の最適化
6.1 最適化とは
6.2 非線形計画法
6.3 発見的最適化手法
6.4 構造最適化の概要
6.5 設計感度解析
6.6 パラメトリック曲線・曲面
6.7 空間構造の最適化例
索 引