近代社会思想コレクション29
人間の権利の擁護/娘達の教育について
価格:3,300円 (消費税:300円)
ISBN978-4-8140-0291-7 C1310
奥付の初版発行年月:2020年08月 / 発売日:2020年08月下旬
フェミニズムの先駆者が、フランス革命を批判した保守主義の雄エドマンド・バークと真っ向から対決し、人間の本源的平等を主張した『人間の権利の擁護』。フェミニズム思想にいたるきっかけとなったデビュー作『娘達の教育について』をあわせて収録。
清水 和子(シミズ カズコ)
1948年生まれ。専門は英語英文学、女性史、詩論。関西外国語大学教授、法政大学兼任講師などを歴任。
主な著訳書
『近代という名の女性』(近代文芸社、2000年、水村和子)、ガヤトリ・スピヴァック『ポスト植民地主義の思想』(共訳、彩流社、1992年)、エリザベス・メーシー『差異のダブルクロス ――フェミニズム批評の実践』(共訳、彩流社、1990年)。『“近代”という名の病』(土曜美術社、1987年)、『朔太郎と静雄』(JCA出版、1978年)。
後藤 浩子(ゴトウ ヒロコ)
1960年生まれ。専門はブリテン・アイルランド社会思想史、フェミニズム思想史。現在、法政大学経済学部教授。
主な著訳書
『ジェンダー・暴力・権力 ――水平関係から水平・垂直関係へ』(共著、晃洋書房、2020年)、『世界歴史大系・アイルランド史』(共著、山川出版社、2018年)、J. F. ムロン『商業についての政治的試論』(共訳、京都大学学術出版会、2015年)、『アイルランドの経験 ――植民・ナショナリズム・国際統合』(共著、法政大学出版局、2009年)、『岩波講座哲学12:性/愛の哲学』(共著、岩波書店、2009年)、『〈フェミニン〉の哲学』(青土社、2006年)。
梅垣 千尋(ウメガキ チヒロ)
1973年生まれ。専門はイギリス思想史、女性史。現在、青山学院女子短期大学教授。
主な著訳書
レオノーア・ダヴィドフ/キャサリン・ホール『家族の命運 ――イングランド中産階級の男と女 1780~1850』(共訳、名古屋大学出版会、2019年)、『欲ばりな女たち ――近現代イギリス女性史論集』(共著、彩流社、2013年)、『女性の権利を擁護する ――メアリ・ウルストンクラフトの挑戦』(白澤社、2011年)、『近代イギリスを読む ――文学の語りと歴史の語り』(共著、法政大学出版局、2011年)、『イギリス文化史』(共著、昭和堂、2010年)、『ジェンダーの基礎理論と法』(共著、東北大学出版会、2007年)、『イギリス近現代女性史研究入門』(共著、青木書店、2006年)、アイリーン・J・ヨー編『フェミニズムの古典と現代 ――甦るウルストンクラフト』(共訳、現代思潮新社、2002年)。
目次
凡例
訳者からのメッセージ
人間の権利の擁護
広告
エドマンド・バーク閣下への書簡
娘達の教育について
――より重要な人生の義務を果たすうえでの女性の振る舞いについての省察とともに
序
育児室
道徳的なしつけ
表面的なたしなみ
わざとらしい作法
衣装
芸術
読書
寄宿学校
気質
上流の教育を受け、財産なく見捨てられた女性の不幸な状況
愛
結婚生活
とりとめのない考え
失望から生じる恩恵
召使い達の扱いについて
日曜日の遵守
原則が揺らぐという不運について
慈愛
カード遊び
劇場
公共の場
解説
『人間の権利の擁護』訳者解説 後藤浩子・清水和子
『人間の権利の擁護』の研究史 梅垣千尋
『娘達の教育について』訳者解説 梅垣千尋
あとがき
索引(人名・事項)