公立大学の誕生 近代日本の大学と地域
吉川 卓治:著
A5判 408ページ 上製
価格:8,360円 (消費税:760円)
ISBN978-4-8158-0641-5 C3037
奥付の初版発行年月:2010年07月
価格:8,360円 (消費税:760円)
ISBN978-4-8158-0641-5 C3037
奥付の初版発行年月:2010年07月
内容紹介
大学と地域の関係はいかにあるべきか。初の公立大学である大阪医科大学の学長、佐多愛彦の大学論に着目し、公立大学理念の形成過程と内実を解明。大学令の成立経緯を考察するとともに、各地での公立大学設立への動きを周到にたどり、近年急増した公立大学を根源から見つめ直す。
出版部から一言
近年、公立大学の数は急増しており、平成21年4月1日時点での公立大学数は77校、10年前に比べおよそ20校も増加しています。地域における高等教育機会の拡充、そして地域における知的・文化的拠点としての公立大学の役割に期待が高まっていることの現れに他なりません。
本書では、公立大学の理念形成から大学令の成立、さらには個々の公立大学の成立過程にいたるまで、幅広く議論することにより、公立大学を支える〈地域〉との関係のあり方を問い直していきます。
日本の大学史、ひいては今後の大学と地域との関係を考察する上での基本著作となるでしょう。
目次
序 章
第Ⅰ編 〈大学と地域〉の思想
第1章 公立大学理念の形成
第Ⅱ編 大学令の成立
第2章 高等教育政策における方針転換
第3章 教育調査会における大学制度改革論議
——大学の法制構造論と研究体制論の転換
第4章 臨時教育会議における研究体制論と公立大学規定
第5章 公立大学繰入金の制度的基盤
第Ⅲ編 昇格運動の展開
第6章 単科大学の制度化と「昇格」とのジレンマ
第7章 官立大学志向の構造
第8章 帝国大学との競合
第9章 県立移管と大学昇格
第10章 公立大学理念の継承
終 章