人民解放軍と中国政治 文化大革命から鄧小平へ
価格:6,050円 (消費税:550円)
ISBN978-4-8158-0786-3 C3031
奥付の初版発行年月:2014年11月
文化大革命への解放軍の介入はいかにして起こり、その後の中国政治に何をもたらしたのか。新たな資料の博捜と独裁政治の制度論にもとづき、毛沢東の役割、林彪事件、中越戦争の理解を一新、改革開放に向けた大転換の知られざる道筋を示した、気鋭の著者による画期的論考。
目次
序 章 文化大革命とは何だったのか —— 新たな理解に向けて
1 文化大革命と人民解放軍 —— 介入から統治へ
2 人民解放軍による統治の謎
3 中国政治の転換点の新たな全体像へ
第1章 独裁政治の制度論 —— 毛沢東、人民解放軍、文化大革命
1 独裁政治の制度論
2 毛沢東、人民解放軍、文化大革命
3 文革期における軍部統治の展開 —— 本書の構成
第2章 軍部統治の形成 —— 論理と実体
1 党組織の再建と軍
2 対外危機と戦時体制の圧力
3 軍部統治の構造 —— 領導の分散
小 括
第3章 軍部統治と林彪、林彪事件
1 林彪勢力と軍介入の拡大
2 軍部統治の形成と林彪事件
小 括
第4章 軍部統治の持続 —— 毛沢東のジレンマ
1 軍部統治の弊害 —— 問題の認識へ
2 初期の軍隊整頓
3 地方の権力構造の解体
小 括
第5章 軍部統治の解消へ —— 鄧小平と軍隊整頓
1 整頓とは何か —— 機会と制約
2 軍隊整頓の決断 —— 毛沢東の思惑
3 軍隊整頓の執行 —— 鄧小平の思惑
4 軍隊整頓の成果
小 括
第6章 軍部統治の終焉 —— 革命から戦争へ
1 鄧小平の復帰と軍隊整頓の再開
2 軍隊整頓の拡大 —— 制度の回復と再建
3 軍隊整頓と中越戦争
小 括
終 章 改革開放への展開
1 軍部統治の形成、持続、消滅 —— 毛沢東と人民解放軍
2 文革、政軍関係と現代中国政治研究 —— 本書の含意