「テロとの闘い」と日本 連立政権の対外政策への影響
価格:5,940円 (消費税:540円)
ISBN978-4-8158-0917-1 C3031
奥付の初版発行年月:2018年07月 / 発売日:2018年07月下旬
湾岸戦争の教訓を胸に、補給支援などの協力に乗り出した日本が、米国の圧力を受けながらも、主要同盟国にくらべ抑制的な関与にとどまりえた理由とは何か。連立小政党の機能からそのメカニズムを解明、国際/国内政治の連動をとらえ、「テロとの闘い」の10年を初めて包括的に描き出す。
宮崎 洋子(ミヤザキ ヨウコ)
1971 年 東京都生まれ
1995 年 内閣府(旧総理府総務庁)採用
1996 年 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了
2002 年 米国ハーバード大学ケネディスクール大学院修士課程修了
内閣府総合科学技術会議事務局、総務省行政管理局、外務省総合政
策局安全保障政策課などを経て
2016 年 政策研究大学院大学博士課程修了、博士(政策研究)
目次
序 章 「テロとの闘い」の10年
第1章 連立政権と対外政策
1 日本外交と連立政権
2 対外政策と連立政権に関する先行研究
第2章 インド洋への自衛隊派遣決定から実施へ
—— 2001年9月~02年12月
1 同時多発テロ事件直後の政府の対応 —— 2001年
2 与党間調整から党内手続きへ
3 与野党協議
4 「不朽の自由作戦」開始と日米政府間協議
5 自衛隊の支援活動の実施状況
6 日本の支援拡充 —— 2002年
7 小 括
第3章 インド洋における活動縮小期
—— 2003年1月~05年12月
1 イラク戦争への間接支援 —— 2003年
2 イラク問題へのシフト —— 2004年
3 海自の撤退? —— 2005年
4 小 括
第4章 インド洋からの活動撤退へ
—— 2006年1月~10年1月
1 支援拡大への圧力 —— 2006年
2 高まる補給支援活動への関心 —— 2007年
3 補給支援特措法の制定過程
4 海自の活動再開をめぐる与野党攻防
5 補給再開 —— 2008年
6 補給支援特措法失効 —— 2009年
7 日本撤退後の「テロとの闘い」—— 2010年以降
8 小 括
第5章 分 析
1 連立政権における小政党の影響力に関する分析枠組み
2 「テロとの闘い」をめぐる日米両政府の交渉ポジションの変遷
3 連立小政党の交渉力
4 党内集約度
5 交渉戦略
6 与党間の政策調整
7 公明党の影響力
終 章 連立政権は対外政策にどのような影響を与えるか
注
あとがき
参考文献
図表一覧
事項索引
人名索引