大陸関与と離脱の狭間で イギリス外交と第一次世界大戦後の西欧安全保障
価格:7,480円 (消費税:680円)
ISBN978-4-8158-0918-8 C3022
奥付の初版発行年月:2018年09月 / 発売日:2018年09月上旬
大国が後退するとき ——。平和を維持する仕組みはいかに構想され、なぜ脆弱化したのか? 国際連盟を含む複数の安全保障観やヨーロッパ派と帝国派のせめぎ合い等のなか、西欧への関与の揺らぐイギリスの外交姿勢と諸国との交渉過程を、膨大な史料から精緻に描き出し、現在への示唆に富む気鋭による力作。
大久保 明(オオクボ アキラ)
1985年 オランダ・ハーグ市生まれ
2008年 慶應義塾大学法学部政治学科卒業
2009年 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)
国際関係史修士課程修了
2016年 慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻
後期博士課程単位取得退学、
翌年同大学院より博士(法学)を取得
現 在 日本大学国際関係学部助教
目次
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凡 例
序 章
第1章 西欧に関する戦後構想 1916~18年
1 アスキス内閣による戦後構想策定の試み
2 ロイド・ジョージ内閣の講和準備(1) 1916年12月~17年12月
3 ロイド・ジョージ内閣の講和準備(2) 1917年12月~18年12月
第2章 パリ講和会議における西欧安全保障問題 1919年
1 国際連盟と対独軍備制限
2 ラインラント問題
3 英仏・米仏保障条約の形成
4 ベルギー問題
5 ヴェルサイユ条約の成立
第3章 フランスとベルギーへの保障の再検討 1919~20年
1 イギリス政府による対仏コミットメントの再検討
2 1839年条約の修正交渉とベルギー保障案
3 仏白軍事協定交渉へのイギリスの参加問題
第4章 英仏・英白同盟交渉の挫折 1921~23年
1 英仏同盟構想に関するイギリスの政策検討
2 フランスの同盟提案
3 カンヌ会議における英仏・英白同盟交渉
4 同盟交渉の頓挫
5 ルール危機のもとでの西欧安全保障構想
第5章 ロカルノ条約の形成 1924~25年
1 マクドナルド労働党政権期の安全保障交渉
2 第二次ボールドウィン内閣による安全保障案の模索
3 イギリス政府によるドイツ提案の受諾過程
4 西欧相互保障協定の草案作成をめぐる国際交渉
5 ロカルノ条約の成立
終 章
あとがき
注
参考文献
略語表
索 引