日本の対中経済外交と稲山嘉寛 日中長期貿易取決めをめぐって
邱 麗珍:著
A5判 176ページ 上製
価格:4,400円 (消費税:400円)
ISBN978-4-8329-6739-7 C3031
奥付の初版発行年月:2010年11月 / 発売日:2010年11月中旬
価格:4,400円 (消費税:400円)
ISBN978-4-8329-6739-7 C3031
奥付の初版発行年月:2010年11月 / 発売日:2010年11月中旬
内容紹介
本書は、日中国交正常化後に進められた日中長期貿易取決めの締結過程を分析する。締結の中心人物稲山嘉寛に注目する。稲山がプラント輸出により景気浮揚を狙ったこと、そして1970年代を通じて政府と民間、国家と市場が日米経済摩擦と日中貿易拡大に対応するために緊密な連携関係にあったことを明らかにする。
著者プロフィール
邱 麗珍(キュウ レイチン)
1971年 台湾雲林県に生まれる。
1997年 台湾大学法学院政治学研究所国際関係専攻修士課程修了
2008年 北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。
その後、中正大学戦略曁国際事務研究所博士後研究員 、台湾大学政治学科博士後研究員 。
専 門 現代日本外交史研究
目次
序 章 課題と視角
第一節 問題の所在
第二節 先行研究と本書の視角
第三節 本書の構成
第一章 稲山嘉寛の人間像――生い立ちと哲学
第一節 稲山嘉寛の生い立ちと価値志向
第二節 「鉄鋼人」としての稲山嘉寛と鉄のカルテル論の形成・展開
第三節 日米・日中関係における稲山嘉寛の基本的な立場
第二章 「稲山路線」形成の背景
第一節 中国・アジア貿易構造研究センターの設立
第二節 緊迫化した日米経済関係への懸念
第三章 「稲山路線」の登場
第一節 円再切り上げ回避と「秩序ある輸出」政策
第二節 日中経済協会の設立
第三節 秩序ある対中貿易の促進
第四章 「稲山路線」の展開
第一節 輸出構造の高度化と輸出入の均衡
第二節 日中長期貿易取決めの推進
第三節 秩序ある市場の形成
終章