宮部金吾と舎生たち 青年寄宿舎107年の日誌に見る北大生
価格:8,250円 (消費税:750円)
ISBN978-4-8329-6784-7 C3021
奥付の初版発行年月:2013年10月 / 発売日:2013年10月中旬
札幌農学校には明治期末に本格的な学寮が設置される以前から種々の寮が存在した。その中で,宮部金吾先生が1898年の設立時から「舎長」として指導した「青年寄宿舎」は異色の寮であり,900余名を輩出した。本書は,創立以来学生の手で書き継がれてきた60冊あまりの日誌を解読し編集したものである。日誌では,宮部金吾先生の薫陶,先生・先輩たちと舎生の交流,寄宿舎生活の特徴・諸相などが具体的に書かれ,学生たちの人生観,学問論などが論ぜられ,戦時下の厳しい社会情勢の中での死生観が語られている。本書の主要部分である第2・3章は,400字換算で5,000枚に及ぶ膨大で多岐に亘る資料のなかから抜粋され,論題ごとに集められている。各節に編集委員の手でリードと解題が付され,時代背景や他の事柄との関連が分かるように配慮されている。多様な論題から,先生と学生たちが,また学生同士がいかに深い関係で結ばれていたか,学びにも遊びにも多面的に活発だったか,そして日記には自由にしかも内容のある記述を残したか,その一端がうかがえる。学生生活を長期にわたり詳しく正確に,しかもリベラルな人間形成が行われていたことを伝えている。本書は,青年寄宿舎関係者にとってばかりでなく,現代の学生や大学教育関係の人々にとっても得ることの多い内容である。
札幌農学校生が書き継いだ日誌を解読・編集
青年寄宿舎舎友会(セイネンキシュクシャシャユウカイ)
青年寄宿舎舎友会
青年寄宿舎とは札幌農学校―北海道大学の所有地内に建てられた私設学生寮で,その創立は1898(明治31)年であり,有名な恵迪寮よりも古い。北大付属植物園と道路一本へだてた,都心に在った。この寄宿舎は日本を代表する植物学者・宮部金吾教授の指導下に学生達のリベラルで且つ節度のある生活・運営スタイルを確立し,学内では「禁酒禁煙」の寮として知られていた。107年の歴史を刻み900名余を輩出,惜しまれて2005年に閉寮したが,学生達が書いたものとしてはレベルが高い『日誌』や『雑誌』が多数保存されていた。明治期以来の北大生の生活や思想を書きとめ,膨大な頁数に上るこの『日誌』が本書のオリジナル資料となった。
青年寄宿舎舎友会はこの寄宿舎の元舎生達の同窓会であるが,会則では,会員の親睦・研鑽と共にこの寄宿舎の資料についての調査研究・出版支援も目的に掲げる。舎友会は本書の出版のために編集委員会を組織すると共に,委員会の作業を支援してきた。
目次
グラビア
凡例
発刊のご挨拶 青年寄宿舎第六代理事長・青年寄宿舎舎友会会長 奥田利恒
発刊に寄せて(祝辞) 北海道大学前総長 佐伯 浩
青年寄宿舎 略年表
付録年表 北海道大学の私設寮(大学・学寮関連事項を並記)
はじめに 編集副委員長 所 伸一
第一章 青年寄宿舎と舎生
宮部先生と寄宿舎 青年寄宿舎第五代理事長 黒嶋振重郎
宮部金吾先生と舎生 編集委員長 田端 宏
青年寄宿舎の現代的意義 編集副委員長 所 伸一
第二章 宮部先生の薫陶と時代
一 創立・移転新築・禁酒禁煙
青年会寄宿舎創立 / 細則を作る / 創立一周年 / 禁酒禁煙を決める / 北五条西九丁目の新築寄宿舎へ移転 / 記念撮影 / 新築落成式 / 禁酒禁煙を再確認 / 記念祭 / 月次会 禁酒禁煙論 / 禁酒禁煙の訓話 新入生歓迎月次会の日 / 月次会の訓話 / 記念祭 禁酒禁煙の訓話 / 学徒動員を前に / 送別会の色紙 / 禁酒禁煙タブーは形骸化 / 舎生会議の決議 / 禁酒禁煙 舎内では守れ…解題
二 月次会と宮部先生
最初の月次会 / 宮部先生の洒脱な結髪 / 休暇中の誘惑について訓話 / 禁酒を守った演説 / 宮部先生歓迎会(前年五月よりの欧米視察旅行より帰国さる) / 月次会 宮部先生経歴談 / 月次会 宮部先生アメリカについて語る / 月次会 舎生一四人の演説 / 月次会 宮部先生control your appetitesを語る / 月次会 大学の講義への不満の弁 宮部先生たしなめらる / 月次会 大島正健氏、クラークを語る / 宮部先生講書始めの儀祝賀 月次会 / 月次会 入舎以来の二大事件 / 月次会 副舎長 自由主義を論ず / 戦後復活第一回月次会 / 演説三件 / 好きな書物を語り合う
三 宮部先生と記念祭
一周年 記念祭 / 第二回 創立記念の会 / 第七回記念会 贅沢な晩餐の記念会 / 改築落成祝賀会・記念祭 / 第三九回記念祭 宮部先生喜寿祝い / 戦時下にも記念祭 / 敗戦直後の記念祭(宮部先生 舎長辞任の意をもらす) / 第五三回寄宿舎記念祭(宮部先生逝去後の記念祭) / 我が寄宿舎創立以来満五六年の記念日
四 キリスト教と舎生
眼前の事実 基督教は幾多人類の力 / 片々 牧師には農学を課すべし / 宗教信者は狂人なり / A Telescope to observe the Infinite By H.X.Y. / 天皇陛下も悪であり得ます / 忠孝敬神崇祖の四大道 / 九名程教会へ行く
五 内村鑑三、新渡戸稲造、有島武郎と舎生達
有島先生はハバホード・カレージ学生寄宿舎生の行事を / 定期試験が迫るも「遠友夜学校」のために / 宮部先生、内村鑑三の勉強ぶりを語り、試験もよいもの / 有島武郎の死の報に接して / 有島全集一二冊ヲ求ム / 鑑三、キリスト教の堕落を嘆く / 鑑三、北大でクラークの再来として講演 / 鑑三との同室時代の逸話 / 鑑三の勉強スタイルのこと / 偉大な先輩の精神、真の個人主義を / 世界的常識者を失う / 遠友夜学校の授業のために
第三章 寄宿舎の青春
一 青年寄宿舎論
何処ニ真ノ友情ガアルカ / 尊キ理想ノ 学生ノ修養場 / 六時半からは静かな舎の特色? / 青年寄宿舎は秀才、勉強家の集まり / 自我の定立を得る修養の場 / 学徒動員出発前に…自制峻厳な寄宿舎生活を / 寄宿舎の任務 清き野心、大望、大勉強
二 青年寄宿舎日誌論
日誌は文芸部委員 / 日誌はブランクに / 日誌回送制を評価 / 日記は公用 / 日記への希望 / 日記に署名を / 日記は如何にあるべきか / 屁理屈は書かない / 欠かさずに書くべし / 日誌の寄贈 日誌の見直し
三 学問、勉学と青春
凶作は悲観すべきにあらず / げに楽しきは試験後の一日 / 偉くなるために北大を去る / 日本には深い究明がない? 模倣は必要?―舎生演説 / 月次会で大学教授批判の演説 / 学問と生活、理想と家郷、技術と学問 / サイエンスを学ばずしてテクニクを学ぶのか / 科学者とエンジニア / 予科を終えて先生の姿勢を区別できる / 「大切な智慧」 / 授業の成績と真の理解と / 学生の商品扱い。教育者にはLiberalityが必要 / 学生生活の幸福さ / 人格の陶冶と舎内の討論 / 読書会を提起 / 新憲法に人間の生活ができる基礎を期待 / 少年よ大志を抱け / 健康崇拝を捨てて勉強 / 自己満足をしないための会 / 授業料というものの存在は疑うべきもの / 若き日を蝕む時間潰し屋を憎悪する / 「余りにも抽象的」か? / 生活をより良くするための技能を習得すること
四 青年の主張
社会制度の悪弊を述べいささか興奮―月次会で / 北大文武会事件―集会の自由、言論の自由の要求 / 相当変化のあった年―完全なる批判力の養成を / 朝鮮人朴氏当選 一服の清気 / 大学赤化事件の処分 / 正しき思想を有する事最も肝要なり―五・一五事件発表に / 京大滝川事件―大学の使命を中心問題。対岸の火災視し得ず / ユーゴ皇帝暗殺―吾々と何の関係があろうか / 国家有為の人物とは? / 「聖戦」なる語の真の解釈 / 段々本当の事が分からなくなった / スズランの上での演習 / 東洋中心へと努力 然し西洋的なもの排斥ではなく / 現在の自分の生活に物足らなさ
五 戦局と舎生
徴兵検査、二君とも合格したり / 脚気と眼疾 / 予科の教練は実弾射撃 / おめでたくナシ、おめでたし / 軍人の卵養成所 / 小樽高商・北大合同発火演習―文部・陸軍両省の年中遊戯 / 予科、実科、専門部、軍事教練査閲ありたり / 軍教査閲官は例年通り / 日中の衝突―満州事変 / 満州制圧軍を歓迎―国民的「高揚」に飲まれて / 軍事教練 / 満州治安軍を帰国歓迎 / 軍部横暴と批判の声 / 日支再び交戦―盧溝橋で両軍衝突―日中戦争 / アルバイト・ディーンスト / 先輩を軍医として戦地に送る。淋しいが、誇り / 中国戦線の拡大、日本に経済的実力があるのか / 武漢占領に酔う。大学が提灯行列の案内 / 上海上陸の真実―「土と兵隊」を読む舎生 / 戦争 早く終わらん事を / 軍事教練の査閲 / 大学も戦争イデオロギーの宣伝機関 / 大学で満州開拓プロパガンダ。学生義勇軍に志願する舎生 / 山で亡くなった親友―苦悩の社会に出ぬは幸福? / 科学の基準が欧米より劣る / 学生生活の統制、思想動員。娯楽も大事 / 日本も熱狂のあと革命か / 新体制に即した? 学寮体制 / 学生報国会、隣組ラジオ体操、海軍講座―醒めた舎生 / 若松先輩の帰国を喜ぶ / 吾は精神的な夢に憧れ / 日米開戦の直後の観兵式 / シンガポール陥落を祝賀―大学も休校 / 若い医学生を軍医依託生として動員される / 舎生に教育召集 / 医学部助教授を召集。生きて帰って欲しいと舎生 / 「行」めいた動員と国民の体位低下―舎生の時局批判 / 「新体制」で学生はさらに冷却 / 徴兵検査で市役所に一五時間半 / 樺太のアルバイト / 朝のラジオ体操。遅刻に罰金と町内会 / 繰り上げ卒業と文科系の停止―学徒動員の体制へ / 文系学生の入営、理系学生には臨時徴兵検査 / 舎生の入営部隊名が発表に / 決戦非常措置要綱の体制へ / 東条内閣総辞職 / 今年は勤労奉仕の連続 / 神風特攻隊…大和男子の意気が悲しめる / 負けそうな気がする。なぜ学生を遊ばせておくのか / 海軍依託学生に化学の北野君を送る / 兵器の分解―意義少なし / 学徒隊の編成とか何とか… 喝! / 新型爆弾 特攻批判の死生観を / 終戦 社前に土下座 / 教授 諦観的な瞳 / 敗戦の受け容れ―呆然として為す術を知らず / 舎の実状は、やや無政府状態に近い / 国民救済には教育の改革と新しい倫理を / 「聞け 海神の声」を観て / 益々植民地的政策化して来た / 但し書き付きの自由だったのに
六 食料と食欲~晩餐会と味噌樽~
茶碗むしのみは殆ど失敗に終らんとする 記念祭 / 決算あり、食事部大手柄 / 定評ある手腕で素晴しき献立 送別会 / 胃の腑がつっ張るほどの御馳走 月次会 / 砂糖欠乏 鉄北ぜんざい繁盛 / 飯はドンブリ一杯 / 節米開始の椀のめし / 配給 / 舎の食事 二度のみ / 米の配給切符 毎日受け取りに / 米の配給 一日一合五勺に / 電灯不正に付き 罰金一〇〇円 / 浮浪人 飯をくれ、と / みそ・醤油も配給制 / 市役所経済課のいやなおやじ / 石炭配給 これで飯が何とかなれば / 食事部委員は楽でない / 予科で煙筒配給 大学はデパート化? / 明日の食物買い出しに / 講義のあと配給のみそ・醤油受け取り / 食料増産に舎の周りを耕す / 三度の飯も不十分 / 配給のバターなど籤引きで配る / 配給所 臨時休業 味噌樽 / 畠仕事 / 元旦 雑煮は大根と餅だけ / 粉炭 六級品配給 / 学校食堂での採食が出来ない / 生菓子配給 一人二個 / 配給の薪運び / 中央ローンが南瓜畑、芋畑に / 大学生の買い出し部隊 / 宮部先生の畠を耕す / ただ、畑のアルバイトの進捗が / 畑の恵みは大きい
七 おばさん論
職権を侵されバーヤ感情害する / バーヤの後任見つかる / 賄婦休暇で自炊となる / 一〇年在舎の賄婦、長峰ハツ子さん退舎 / 給金増額、月二円から三円へ / 自我の強い女性 / 一年足らずで婆や退舎 / 年末賞与 一人一円ずつ集める / おばさん腸カタル / 賄いの新人 / 楡の木に貼り紙で「女中求む」 / おばさん泥棒を捕らえる / 賄人後任やっと決まる / 孟母三遷の如く / おばさんの告げ口? / おばさん(桑島さん)退舎申し出、自炊の困難 / 賄のおばさんの相談 / おばさんにごちそう / 自炊を堪能 / 勉強と賄いは両立せず / おばさんの人物評 / 新しいおばさん / 頭のよい女房は旦那を敷く / 小母さんもマージャン
八 メッチェン論
うすぎたないマントの娘さん / 女臭紛々(芬々)は宜しからず / 乙女達の眼 / 乙女達のホノ白イ顔 / 兵士への慰問文 女性名前で / みめうるわしきお方御訪問 / いとうるわしき方某氏を見送り / メッチェンの悲鳴が…… / 真の恋愛は語る事なからん / 異性を通して神々の恵みを知る / メッチェン来てダンス / ダンスの全盛時代
九 学僕
中学校合格で退舎 / 新任の学僕 / 学僕速見に屠牛の肉を運ばせる / 学僕への不満 / 前田氏学僕ニ / 常に忠実なれ / 福永君退舎、新学僕本間君 / 学僕入院で掃除当番制に / 学僕廃止一 / 学僕廃止二 / 鈴木君中学卒業 東京遊学 / 鈴木君へ英和辞典を贈る / 学僕への不満 廃止を決める / 光博君(賄婦の次男)学僕となる
一〇 兎狩り
札幌中学の網を借り兎狩り / 大成功 四頭も獲った / 網を借りて兎狩り / 獲物一匹ダニナシ
一一 遠足
銃をもって定山渓へ / 石狩行 / 定山渓 汽車旅行 / 石狩行 宮部先生と園遊会 / 定山渓 薄別温泉
一二 登山・スキー
初期のスキー / ロッククライミングとスキー登山 / 赤岩 / ゾンメルシーでムイネ山へ / ムイネの心配 / 誰もいない舎 / 山から下りる / 円山へスキー
一三 「吾がグランド」でテニス
博物館の庭でテニス大会 / 庭の地ならし工事を行う / 前日に続いて工事 / 庭球 対外試合に大勝 / 雪溶けてテニスコート整備 / 全員でテニスコート修繕 / 舎内テニス大会 渇望のシュークリームが賞品 / 対秋田寮戦 惨敗 / テニスコートで剣道大会 / 寄宿舎の土地に近隣民家の防空壕 / テニスコートも畑になる
一四 オルガン レコード 蓄音機
オルガンを買う / 若き婦人、オルガンを貸して… / レコードを聴く / レコードをたしなむため退舎 / 奥田良三氏独唱会 / 蓄音機購入委員を決める / ジンバリスト氏の演奏 ラジオ放送 一同で聴く / ジンバリスト演奏会 / ポータブル蓄音機を下げて帰舎 / 忍路の海岸でレコードを聴く / ずぶ濡れの国防行進とジンバリスト演奏会 / ベートーベン・ピアノコンチェルト・ラジオ放送 / 「第九」を購入 / 鉱石ラジオ 盗聴で摘発 / 井上君のピアノ演奏 令嬢、メッチェンを感激せしむ / 新人のオルガン練習盛ん / 音楽理解度は? / オルガンを部屋に持ち込んで
一五 美文・珍談で見る寄宿舎生活
病にて帰郷の舎友におくる文 / 手稲山絶頂よりの眺望を叙す / 藻岩山頂より市街を下瞰す / 放屁番付 / 三越理容室ひげをバリカンで刈る / 銭湯、市電の切符で払う? / ヘそを隠して宮部先生に応対
第四章 青年寄宿舎の系譜
一 青年会寄宿舎から青年寄宿舎へ
二 大正一一(一九二二)年の大修繕
三 昭和四九(一九七四)年 待望の改築
四 コンセントレーション オブ エナージー
五 コントロール ユア アペタイト
六 記念祭歌・寮歌
七 北海道に石澤達夫あり
八 ラジオ 盗聴を摘発される
九 上野迄二四時間で行ける
一〇 中谷宇吉郎先生のお話を聴く
第五章 百年の逸話
【明治年代】
最初の入舎生 / 移転 / 月次会 / 創立一周年 / 創立記念の会 / 中学生入舎は三分の一まで / 校名変更の報 / 動員令 伊藤水車場主も招集で挨拶にくる(日露戦争) / 戸籍調べ / 宮部先生 松浦武四郎を語る / 「娯楽室」に副舎長譴責 / 宮部先生 勅語奉読
【大正年代】
電灯取り付け催促 / 初めて電灯つく / 擬国会 / 妖怪談 肝試し / 北大独立祝賀 / 井戸、ポンプになる / 流感で舎生死去 / 寄宿舎あわや灰燼 / 宮部先生 アメリカへ / 石澤達夫氏逝去 / 石澤達夫氏葬儀 宮部先生弔辞 / 年頭所感 / 親日家ストウジ博士講演会
【昭和年代】
三〇年記念のポプラを植える / 北五条通りに市電開通 / 鶏二〇羽殺される / 大根洗い / 消火器のテスト / 豚を売る / クラーク第二世来校 / 奥手稲行遭難者追悼月次会 / 宮部先生学士院会員に / 内村鑑三氏奨学資金 / 新渡戸博士 講演 / 廟行鎮爆弾三勇士一周年 / 財団法人認可 / 改築問題 空想的に語り合う / 舎の地代を道銀で納める / 就職と徴兵 / 帰省 コソドロ / 舎内盗難事件 容疑者拘引 / 食費一日七〇銭余 / 国薦入賞選手 / 玄関の看板 / 欠食規定 / 断髪問題 / 小母さん給料 / 引伸機購入 / 月次会 戦地の先輩へ慰問文 / 藤田嗣治画伯 / 大学の地代納入 / 中谷宇吉郎教授の講演 / 休暇前前納金額 掲示 / 食費暴騰の反省 / 配給米など盗難 / 石炭配給二トン / 石炭不足。二室合同となる / ヒダカ草 学名に宮部先生の名 / 垣根、立木を薪に / 小樽空襲 / 敗戦国の味は? / 決算 / 沈滞せる老教授引退せよ / 米軍将校来舎 / DDTを獲得 / 新年度予算 / 予科 メッチェン三名合格 / 三月分食費一人二〇〇円 / 寄宿舎修繕の相談 / 法文学部設立基金の寄付 六万円のみ / 擬国会 共産党第一党 / 財政につき舎生大会 / 破防法反対のストライキ / 解散会(舎屋改築で一時解散)
第六章 資料 青年寄宿舎生の群像
資料 青年寄宿舎生の群像 索引
あとがき
編集後記