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東ドイツ工業管理史論

東ドイツ工業管理史論

A5判 412ページ 上製
価格:8,250円 (消費税:750円)
ISBN978-4-8329-6828-8 C3033
奥付の初版発行年月:2017年01月 / 発売日:2017年02月上旬

内容紹介

東ドイツ史をドイツ現代史の一部として位置づけ、その生産力構造の変化を明らかにするとともに、戦前からの連続性に着目し、同時代の先進諸国の戦後史と比較する。一次資料や50年代の文献を駆使し、ソ連占領期を含む45年の歴史を時系列でまとめた初めての書。

著者プロフィール

白川 欽哉(シラカワ キンヤ)

1961年3月 青森県金木町(現五所川原市)に生まれる
1979年9月から ドイツ民主共和国カール・マルクス大学(現ライプチッヒ大学)附属ヘルダー・インスティテュート
1980年9月から ドイツ民主共和国ベルリン経済大学(現ベルリン技術・経済大学)
1986年4月から 東北大学経済学部(3年次編入学)
1988年4月から 北海道大学大学院経済学研究科経済学専攻修士課程
1990年4月から 北海道大学大学院経済学研究科経済学専攻博士後期課程
1993年7月から 北海道大学助手(96年3月まで)
1998年4月から 秋田経済法科大学(現ノースアジア大学)経済学部
2012年4月から 釧路公立大学経済学部教授 博士(経済学)(北海道大学)

主要業績
白川欽哉・吉田文和・寺西俊一共訳『統合ドイツとエコロジー』古今書院、1994年
「東ドイツ経済の崩壊と東西統一後の市場経済化」(門脇延行・酒井正三郎・林昭編著『体制転換と企業・経営』ミネルヴァ書房、2001年所収)。
「建国前の東ドイツにおける工業経営の公有化と国家管理システムの生成 ─鉄鋼業における工場接収・没収の事例を交えて─」(『釧路公立大学地域研究』第22号、2013年)
「ドイツ民主共和国における国家的工業管理と巨大企業体制の展開 ─社会主義における生産と管理の組織化とその生産力的限界 ─」2015(平成26)年度北海道大学大学院経済学研究科博士学位取得論文

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章
 一 歴史的前提と制約条件
 二 計画経済化と経営統合
 三 労働者蜂起から経済改革へ
 四 資源危機とコンビナート改革
 五 一九八〇年代経済計算制改革とその帰結

第一章 戦後東ドイツの出発条件
 第一節 戦前・戦中の経済構造
 第二節 ソ連占領下の賠償と経営再編
 第三節 賠償政策の変更

第二章 東ドイツ工業における計画経済の創出
 第一節 占領から建国へ
 第二節 国家的工業管理システムの創設

第三章 経済改革の「第一の波」
 第一節 システム創生期の諸問題――経済改革の兆し
 第二節 経済改革と工業管理システムの分権化
 第三節 改革への抵抗と部分修正

第四章 相対的安定から経済危機へ
 第一節 再集権化の時代
 第二節 資源危機と工業管理制度の改革
 第三節 コンビナートへの一元化
 第四節 コンビナート構想の見直し
 第五節 新型コンビナート体制の二つの問題点
 第六節 電機・電子工業におけるコンビナート改革の実態――ケーススタディ

第五章 経済計算制改革の限界
 第一節 危機対応としての経済計算制改革
 第二節 コンビナート内の資金循環と国庫納入金制度
 第三節 コンビナートにおける投資ファンドの調達
 第四節 危機対策のための物的刺激策
 第五節 経済計算制改革の帰結

終 章

 あとがき
 参考資料・文献一覧
 索  引


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