内容紹介
戦争の被災者は、いつどのように救助されるようになったのか。本書は、赤十字国際委員会の設立から、冷戦終結以降の人道的介入に至るまでの人道支援の歴史を追うことにより、戦争における人道支援がどのように発展してきたのかを解明する。戦争は人間の利害が対立する政治的行為の最たるものである。こうした戦争において、利害を超えて被災者を救済する人道支援が発展してきた条件とはいかなるものであったのか。本書は、戦争が紛争当事者の戦いであるだけでなく、戦争の被災者を救護するための人道支援機関の戦いであったことも明らかにする。