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マグナ・カルタ神話論を越えてマグナ・カルタの800年

マグナ・カルタの800年 マグナ・カルタ神話論を越えて

A5判 224ページ
価格:3,850円 (消費税:350円)
ISBN978-4-86283-270-2 C3032
奥付の初版発行年月:2019年02月 / 発売日:2019年02月中旬

著者プロフィール

深尾 裕造(フカオ ユウゾウ)

1949年:大阪府に生まれる。
1975年:京都大学大学院法学研究科修士課程修了。関西学院大学法学部教授。

〈主要論文〉「チューダ期イングランド法学の形成とその展開過程(1)〜(4・完)」『法学論叢』105〜106(1979)。「イングランドにおける学識法曹の形成」上山安敏編『近代ヨーロッパ法社会史』(ミネルヴァ書房、1987)所収。「Artificial Reason考(1)〜(3・完)」『島大法学』35〜36(1992)。「旅する裁判所─巡回陪審裁判制度成立史素描」田中・阿河編『〈道〉と境界域』(昭和堂、2007)所収。「Demurrer考」『早稲田法学』85(2010)。「コモン・ローとは何か」『法と政治』62(2011)等。
(本データはこの書籍が刊行された当時のものです)

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 はしがき
〈序に代えて〉─マグナ・カルタ神話論を越えて
 はじめに
 第一節 法律家クック
 第二節 クックの制定法解釈論
 第三節 マクシムとレグーラ
 第四節 クックの典拠
 最後に─マグナ・カルタ神話論の背後で
第1章 マグナ・カルタと中世法─c.28(c.38*), c.29(c.39*, 40*)を中心として
 第一節 一二一五年のマグナ・カルタ
 第二節 c.28(c.38*)とc.29(cc.39*,40*)
 第三節 先行例
 第四節 十四世紀における解釈
 第五節 古法の回復
第2章 エドワード・クックの時代のマグナ・カルタ
 第一節 マグナ・カルタとは何だったのか
 第二節 国王大権と法
 第三節 国王と裁判官
 第四節 コモン・ローと大権裁判所
 第五節 国家理由のための投獄
第3章 マグナ・カルタとブラックストン─ブラックストンのマグナ・カルタ理解とそのアメリカ合衆国への影響
 はじめに
 第一節 十八世紀の英国におけるマグナ・カルタ
  (1)一二一五年版マグナ・カルタと一二二五/一二九七年版マグナ・カルタ (2)一二二五/一二九七年版マグナ・カルタに基づく個人の自由の主張
 第二節 ブラックストンのマグナ・カルタ理解
  (1)『大憲章と森林憲章』(一七五九) (2)『イングランド法釈義』(一七六五─六九) (3)同時代の英国におけるブラックストンのマグナ・カルタ理解に対する評価
 第三節 アメリカ合衆国におけるマグナ・カルタとブラックストン
  (1)アメリカ植民地におけるマグナ・カルタ (2)『イングランド法釈義』のアメリカにおける影響
 おわりに
第4章 マグナ・カルタと明治憲法─日本におけるマグナ・カルタ受容の一齣
 はじめに
 第一節 マグナ・カルタの受容
  (1)初期の紹介 (2)最初の全訳─尾崎三良『英国成文憲法纂要』 (3)その後の翻訳状況
 第二節 マグナ・カルタと明治憲法
  (1)外国憲法の参照状況 (2)憲法起草関係者のマグナ・カルタ評価 (3)マグナ・カルタと明治憲法
 むすび
第5章 マグナ・カルタと憲法学─法の支配の聖典か権利の保障の古典か
 はじめに
 第一節 マグナ・カルタ─権利の保障か法の支配か
 第二節 バンクール Bancoult事件
  (1) 第一次訴訟 (2)第二次訴訟 (3)判決にみるマグナ・カルタの位置付け
 第三節 日本におけるマグナ・カルタの憲法的意義
 結語
 あとがき
 マグナ・カルタの研究史
 マグナ・カルタ年表
 人名索引


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