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ニーチェと現代人

KGUP série 社会文化理論研究
ニーチェと現代人

四六判 196ページ
価格:2,860円 (消費税:260円)
ISBN978-4-86283-310-5 C3010
奥付の初版発行年月:2021年03月 / 発売日:2021年03月下旬

内容紹介

19世紀末には近代人の限界と課題を洞察したニーチェ思想を軸に現代人の課題と可能性をあらためて問う。ニーチェ理解への成熟のプロセスを具体的な形で示し、現代人のもつ課題と可能性を展望する視座を拓く

著者プロフィール

宮原 浩二郎(ミヤハラ コウジロウ)

1956年東京都生まれ
ウィスコンシン大学マディソン校大学院社会学研究科博士課程修了(Ph.D.)
現職 関西学院大学社会学部教授
専門 文化社会学 社会学理論 社会美学 
主な著書
『社会美学への招待』ミネルヴァ書房, 2012年(藤阪新吾と共著)
『ニーチェ 運命を味方にする力』PHP文庫, 2010年
『論力の時代—言葉の魅力の社会学』勁草書房, 2005年
『変身願望』ちくま新書, 1999年
『ことばの臨床社会学』ナカニシヤ出版, 1998年
『貴人論』新曜社, 1992年

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

目次
はじめに
第一章 近代人とルサンチマン
 1 超人のヴィジョン
 2 ルサンチマンと奴隷道徳
 3 道徳的主体としての近代人
 4 「新しい貴族」
第二章 「末人」とその他者
 1 他者にぶつかる
 2 存在論的な異物—『ソナチネ』から
 3 プライドに輝く目 —『五分後の世界』から
 4 垂直軸の他者と至高性
第三章 道徳と行為美学
 1 「わざと」と「うっかり」
 2 故意・過失の日常風景
 3 源氏物語の行為美学
 4 道徳—法と行為美学
第四章 静かな超人
 1 ニーチェの両価性
 2 激しいニーチェと静かなニーチェ
 3 世界史的超人と静かな超人
第五章 幸福の遠近法
 1 幸福の遠近法
 2 主人の幸福、奴隷の幸福
 3 「末人」の幸福
 4 「幼な子」の幸福
 5 現代人と幸福
第六章 新たな成熟の問題
 1 「大人になる」ということ
 2 ニーチェのいう成熟
 3 成熟社会の可能性
 4 閑暇と共歓をめぐって
第七章 日常性の永遠回帰
 1 トリノのニーチェ
 2 自己同一性からの解放
 3 日常性の永遠回帰—『ニーチェの馬』から
参考文献
あとがき
初出覚え書き


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