大学出版部協会

 

上部消化管がん患者の術後機能障害評価尺度

上部消化管がん患者の術後機能障害評価尺度

B5判 132ページ 上製
価格:4,180円 (消費税:380円)
ISBN978-4-87698-390-2 C3047
奥付の初版発行年月:2014年02月 / 発売日:2014年02月下旬

内容紹介

上部消化管がんは手術治療が中心になる。日本のみならず世界的に手術件数は多い。しかし,手術を受けた患者の多くは,術後の機能障害を長期的に抱えたまま生活しているにもかかわらず,体系化された評価方法,支援方法が確立されていなかった。本書は,術後機能障害の客観的尺度の開発と信頼性を示すことで,患者のQOL向上に貢献する。

著者プロフィール

中村 美鈴(ナカムラ ミスズ)

自治医科大学看護学部・教授

細谷 好則(ホソヤ ヨシノリ)

自治医科大学医学部・准教授

土岐 祐一郎(ドキ ユウイチロウ)

大阪大学大学院医学系研究科・教授

矢野 雅彦(ヤノ マサヒコ)

大阪府立成人病センター消化器外科・部長

Alan T. Lefor(レフォー)

自治医科大学医学部・教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

刊行によせて
謝辞

第 1 章 序論
Ⅰ. 研究の背景
Ⅱ. 特定の問題
Ⅲ. 研究目的と意義

第 2 章 研究の枠組みと先行研究
Ⅰ. 研究の枠組み
Ⅱ. 用語の定義
Ⅲ. 上部消化管がん術後の病態と手術
1. 胃がんの手術とそれに伴う術後機能障害
2. 食道がんの手術とそれに伴う術後機能障害
Ⅳ. 術後機能障害と生活上の問題
1. 術後機能障害と術後の生活
2. 術後の生活における栄養状態回復と摂食行動
3. 術後の生活における心理状態

第 3 章 研究方法
Ⅰ. 研究デザイン
Ⅱ. 研究対象——本研究における対象者の選出基準
Ⅲ. 研究方法
1. 術後機能障害評価尺度の開発過程(測定用具の作成手順)
2. 第1研究:尺度開発 項目作成;尺度案34項目作成に至るまでの検討
3. 尺度開発
Ⅳ. 倫理的配慮と倫理委員会への申請
1. 倫理的配慮
2. 倫理委員会における承諾

第 4 章 尺度開発予備調査——術後機能障害評価尺度(暫定版)の開発過程と検討
Ⅰ. 予備調査の目的
Ⅱ. 術後機能障害評価尺度(暫定版)の開発過程とその結果
1. 尺度項目の洗い出し
2. 尺度項目の決定
3. 測定形式の決定
4. パイロットスタデイとその結果
5. プリテストとその結果
Ⅲ. 尺度案34項目を用いた予備調査
1. 調査対象
2. 調査期間
3. 調査方法
4. 調査内容
5. 分析方法
6. 倫理的配慮
Ⅳ. 予備調査の結果
1. 対象者の特性
2. 項目分析の方法
Ⅴ. 術後機能障害評価尺度(暫定版) 32項目の有用性に関する考察

第 5 章 尺度開発本調査——術後機能障害評価尺度(暫定版) 32項目の信頼性・妥当性の検討
Ⅰ. 研究目的
Ⅱ. 研究方法
1. 調査対象
2. 調査期間
3. 調査方法
4. 調査内容
5. 分析方法
6. 倫理的配慮
Ⅲ. 本調査の結果
1. 対象者の特性
2. 病名,術式,術後経過

第 6 章 尺度の信頼性と妥当性の検討
Ⅰ. 信頼性(Reliability)の検討結果
1. Cronbach のα 係数による検討
2. 再テスト法による検討
3. 妥当性(Validity) の検討結果
4. 術後経過期間別による各下位尺度得点の変化
5. .研究者グループ,専門家による尺度の最終決定
Ⅱ. 臨床応用の有用性
1. 術後機能障害評価尺度32 項目の開発過程について
2. 術後経過による各下位尺度得点の変化
3. 術後機能障害評価尺度32 項目の臨床的応用について
4. 術後機能障害評価尺度の開発における今後の課題と展望

第 7 章 尺度の信頼性と妥当性の検討
Ⅰ. 尺度(DAUGS32) の得点方法および平均値
Ⅱ. 臨床研究
1. 自治医科大学附属病院でのDAUGSを用いた臨床研究
2. 大阪府立成人病センターでのDAUGS を用いた臨床研究
Ⅲ. 臨床における有用性
1. 胸部食道がんにおける頚部リンパ節郭清の有無による術後機能障害の差異
2. 胃がん患者の術後機能障害の評価と社会復帰状況について
3. まとめ

Appendix 1
Ⅰ. DAUGS32の質問項目
Ⅱ. 質問項目の分類

Appendix 2
幽門側胃切除術後再建(Billroth-1法 vs Roux-enY法)に関するRCT DAUGS20 を用いた術後機能障害の結果

Appendix 3
Ⅰ. 引用文献
Ⅱ. 参考文献
1. 尺度開発に関する参考文献
2. 尺度項目の作成に用いた文献

索引


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。