平安京と貴族の住まい
価格:4,620円 (消費税:420円)
ISBN978-4-87698-571-5 C3021
奥付の初版発行年月:2012年06月 / 発売日:2012年06月下旬
建物の配置や様式を巡って「寝殿造」は定型的に理解されてきた嫌いがある。しかし実際の貴族の住まいは、多様性を予想させる未解明な部分も多く、成立時期も再検討されるべきである。新出の里内裏の遺構や、遺物、小規模宅地の考察をはじめ、平城京、院政期鳥羽殿、平泉庭園、鎌倉武家屋敷との比較等から、平安京貴族邸宅の実像に迫る。
西山 良平(ニシヤマリョウヘイ)
京都大学大学院人間・環境学研究科教授 日本古代・中世の社会史・文化史
主要著作
『都市平安京』京都大学学術出版会、2004年。
『平安京の住まい』(共編著)京都大学学術出版会、2007年。
『恒久の都 平安京』(共編著)吉川弘文館、2010年。
藤田 勝也(フジタマサヤ)
関西大学環境都市工学部教授 建築史・住文化史
主要著作
『日本古代中世住宅史論』中央公論美術出版、2002年。
『裏松固禅「院宮及私第図」の研究』(編著)中央公論美術出版、2007年。
『平安京の住まい』(共編著)京都大学学術出版会、2007年。
目次
口絵
まえがき [西山良平・藤田勝也]
序章 平安京と貴族の住まいの論点 [西山良平]
第一部 平安貴族の住まい
第一章 平安京と町・戸主の編制 [西山良平]
第二章 「寝殿造」とはなにか [藤田勝也]
第三章 里内裏の庭園遺構 [丸川義広]
第二部 貴族の住まいの移り変わり
第四章 平城京における宅地の構造・分布・変遷 [家原圭太]
第五章 鳥羽殿跡のふたつの貌 [鋤柄俊夫]
第六章 平泉と京都の庭園の類似性 [飛田範夫]
第七章 鎌倉の武家屋敷解明に向けて [福田 誠]
第三部 平安貴族の暮らし
第八章 一九七三年発見の朱雀院跡掘立柱建物 [鈴木久男]
第九章 淳和院と陶磁器類 [吉川義彦]
第十章 古代の貴族住宅と宗教—居住空間における信仰と儀礼 [上野勝之]
あとがき [西山良平・藤田勝也]
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索引(事項/地名/人名)
著者紹介