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日中通商交渉の政治経済学

日中通商交渉の政治経済学

A5判 200ページ 上製
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-87698-778-8 C3033
奥付の初版発行年月:2009年03月 / 発売日:2009年03月下旬

内容紹介

「政冷経冷」を超えて,新たな日中経済関係を構築するには——日中の多様な経済交渉を歴史的に取り上げ,日米経済関係との比較を通じて,その複雑な特徴を明らかにする。三言語資料を用い,政治経済学の多角的な視座から分析を加え,官民協議の新しいパートナーシップの必要性を提示。飯尾潤氏・小池洋次氏推薦!神戸学院大学法学研究叢書17

著者プロフィール

焦 従勉(ジヤオ ツオンミイエン)

1992年,北京大学都市・環境学部卒業.2006年,京都大学大学院人間・環境学研究科修了,博士(人間・環境学)学位取得。京都大学大学院人間・環境学研究科研究員を経て,2007年より神戸学院大学法学部准教授.専攻は,政策過程論,環境ガバナンス論.
主な著作に,「日中貿易摩擦が解決できるのか-政策デザインの観点から」(『日本公共政策学会2005年度研究大会論文集』2005年),『「環境ガバナンスを支える民主主義の理念と制度の研究」データベース(I)(II)』(編,金星社,2007年-2008年)など.

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序章 日中貿易摩擦研究の意義および視座
第1節 問題の所在と研究の目的
第2節 本書の分析視座
第3節 本書の構成

第1部 個別産業における通商交渉
第1章 ネギなど農産品3品目に対する暫定的セーフガード-事例研究①
第1節 セーフガード発動の背景
第2節 セーフガード発動の経緯および限界
第3節 民間団体主導の官民協議が成功モデルになるのか
補 論 構造調整という条件への留保の必要性
第2章 アメリカ・EU・中国の鉄鋼セーフガード措置-事例研究②
第1節 分析枠組
第2節 鉄鋼業・鉄鋼貿易
第3節 中国鉄鋼SG発動の原因
第4節 WTO紛争処理メカニズムと民間団体の役割

第2部 包括的な経済交渉
第3章 人民元切り上げ問題-事例研究③
第1節 問題の所在と分析の目的・方法
第2節 日米と中国の対立
第3節 対立から中国の金融制度改革支援へ
第4節 国際合意の要因
第4章 日中FTA戦略の比較-事例研究④
第1節 FTAの政治的含意
第2節 東アジア地域統合の試み
第3節 中国とASEANのFTA
第4節 日本とASEANのFTA
第5節 日中FTA締結の課題
第5章 日米貿易摩擦の教訓および日中貿易摩擦の概観
第1節 日米貿易摩擦の経験と教訓
第2節 日中貿易摩擦の概観

終章 今後の展望および課題
第1節 政策過程分析のまとめ
第2節 日中貿易摩擦の今後の展望
第3節 安定的な貿易成長を促進するための政策提言

参考文献
資  料
あとがき
索  引


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