倫理への問いと大学の使命
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-87698-944-7 C1030
奥付の初版発行年月:2010年03月 / 発売日:2010年04月中旬
大学生による重大犯罪が起きているいま,大学における倫理教育の質が問われている.何を教えるべきなのか,大学の使命とは何か.「社会とのかかわり」「生 命とのかかわり」「学問共同体内部での他者とのかかわり」「市民形成とのかかわり」の観点から考察し,大学における倫理教育の見直しと,倫理の共同体としての大学の再構築を促す.
目次
序論:倫理への問いと大学の使命 (矢野智司)
第1部 専門家としての倫理
序 (水谷雅彦)
専門職の倫理 (加藤尚武)
良き技術者をめざすための工学倫理 (田中一義)
法科大学院における法曹倫理の教育 (山田 文)
医療倫理教育の現状と問題点 (沼部博直)
第2部 生命倫理とケアの教育と実践
序 (片井 修)
生命倫理の教育と実践 (浅井 篤)
終末期がん患者へのスピリチュアルケアとその教育 (村田久行)
看護におけるヒューマンケアリングと実践の知 (林 優子)
生命科学の倫理と科学コミュニケーション
—日本の課題と科学研究コミュニティへの期待 (加藤和人)
「区切る倫理」と「包む倫理」の狭間で命への関わりを考える (片井 修)
第3部 研究の自由と倫理
序 (位田隆一)
科学者の倫理と行動規範 (入倉孝次郎)
倫理への挑戦は生命科学研究の自由を拡大するか? (柳田充弘)
工学研究者倫理の領界 (井手亜里)
研究の自由とその規律 (横山美夏)
第4部 教養教育と倫理の形成
序 (矢野智司)
規範の揺らぎの現象—大学の哲学・倫理教育の使命 (小川 侃)
出席メールによる対話と人間形成 (柏 久)
教養と倫理を繋ぐもの—「タクト」から考える (鈴木晶子)
あとがき (矢野智司)
資料
編者・執筆者紹介