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今村力三郎「法廷五十年」

今村力三郎「法廷五十年」

A5判 408ページ 上製
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-88125-060-0(4-88125-060-4) C0030
奥付の初版発行年月:1993年03月

内容紹介

今村力三郎は、足尾事件、大逆、五・一五、血盟団、帝人などの歴史的事件に弁護士として関わり活躍した、在野法曹の至宝であった。歴史に学んで現在を考え直す近現代史料的価値の高い一書である。

著者プロフィール

鈴木 義男(スズキ ヨシオ)

1894-1963 法学者,政治家。
1919年 東京帝国大学法科卒業,吉野作造に学び,欧米留学後,東北帝国大学教授となる。
1931年 東北帝国大学を追われ,弁護士登録,吉野の紹介で今村に師事する。東京女子大,法政大,専修大教授。
戦後は衆議院議員となり,片山・芦田両内閣の司法大臣・法務総裁,社会党中央執行委員,民社党議員団長を歴任。
専修大学学長,東北学院理事長でもあった。

鵜沢 総明(ウザワ フサアキ)

1872-1955 弁護士,政治家。
1899年 東京帝国大学法科卒業,ただちに弁護士開業,日本の代表的弁護士として知られ,極東軍事裁判日本側弁護士団長となる。
1908年より衆議院議員,政友会の領袖,1928年貴族院議員。
明治大学の教員で,明治大学総長。

平出 禾(ヒライデ ヒイズ)

1906-1980
1930年 東京帝国大学法科卒業,同年東京区裁判所献辞に就任後,一貫して検事畑を歩む。岐阜地検,宇都宮地検の各検事正,最高検検事を歴任。「八海事件」第三次上告審判決時には最高検公判部長であった。
退官後1970年より1977年まで専修大学法学部教授(刑法担当)。その後東北学院大学教授でもあった。

日箇原 久(ヒガハラ ヒサシ)

1915-
1933年 当時の(株)岩井商店入社(同社は1943年岩井産業(株)と改称,1968年日商(株)と合併,日商岩井(株)として現在に至っている)。
1962年 企画室長代理に就任,「岩井百年史」の編纂に携わった。

伊勢 勝蔵(イセ カツゾウ)

弁護士(第一東京弁護士会)

辻 達也(ツジ タツヤ)

専修大学文学部教授

大谷 正(オオタニ タダシ)

1950年生まれ
[現職]専修大学法学部教授。[専攻]日本近代史・メディア史。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

自序
  Ⅰ
戦争放棄は至尊の御宿志と拝察
芻言
芻言批判集
立憲民主党における司法制度改革に関する講演
  Ⅱ
原首相暗殺者 中岡良一の刑の量定に関する予の弁論
帝人事件弁論抄
  Ⅲ
冤罪考
僕の貧乏時代
法廷回顧
殊勲者床屋の平さん
法曹界三十年間に得た体験

 <今村力三郎 ― その人物像>
今村力三郎の横顔  江湖歌客
弁護士を名誉ある天職と考えておられた  鈴木義男
相撲好きで食道楽  鵜沢総明
今村先生と一野生  石垣芳之助
今村先生と平出修  平出 禾
今村力三郎先生を憶う  日箇原 久
今村弁護士の雪冤謝恩会  伊勢勝蔵

 <解説 ― 人とその時代>
反骨 ― 今村力三郎の背景  辻 達也 
今村力三郎先生の生涯とその関連史料について  大谷 正


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