専修大学社会科学研究所 社会科学研究叢書 1
グローバリゼーションと日本
価格:3,850円 (消費税:350円)
ISBN978-4-88125-117-1(4-88125-117-1) C3330
奥付の初版発行年月:2001年03月
グローバリゼーションの圧力をうけ、変容しつつある国民国家と経済の現状を、地方自治、安全保障、金融再編、社会保障などの各分野からみすえ、岐路に立つ日本的システムの将来を展望する。
小林 直樹(コバヤシ ナオキ)
1921年生まれ。[現職]東京大学名誉教授。[専門]憲法・法哲学・人間学。
『憲法の構成原理』東京大学出版会,1961。『日本国憲法の問題状況』岩波書店,1964。『法・道徳・抵抗権』日本評論社,1988。『憲法秩序の理論』東京大学出版会,1986。『憲法政策論』日本評論社,1991。
白藤 博行(シラフジ ヒロユキ)
1952年生まれ。[現職]専修大学法学部教授。[専門]行政法・地方自治法。
『各国警察制度の再編』(共著)吉川経夫編,法政大学出版局,1995。『自治体の「市場化」』(共著)自治体問題研究所編,自治体研究社,1998。『改正地方自治法を超えて』(編著)自治体研究社,2000。『現代行政法の理論』(共著)法律文化社,1991。
鈴木 佑司(スズキ ユウジ)
1944年生まれ。[現職]法政大学法学部教授。[専門]国際政治,特にアジア・太平洋の政治。
『アジア・太平洋の地方における国際化』(編著)法政大学出版局,2000。『アジアの分権化とキャパシティビルディング』(編著)日本評論社,2000。"Globalization & Localization in Asia" in Ng Chee Yuen, ed., Trends in East Asia 2000, FASIO, 2000.
隅野 隆徳(スミノ タカノリ)
1935年生まれ。[現職]専修大学法学部教授。[専門]憲法。
『日本国憲法50年と改憲動向』学習の友社,1997。『基本的人権・文献選集日本国憲法4』(共編著)三省堂,1978。「財政構造改革と平和憲法」日本財政法学会編『財政再建と憲法理念』龍星出版,2000。
石村 修(イシムラ オサム)
1946年生まれ。[現職]専修大学法学部教授。[専門]憲法・比較憲法。
『憲法の保障』尚学社,1987。『いま戦争と平和を考える』(共編)国際書院,1993。『明治憲法,その獨逸との隔たり』専修大学出版局,1999。
宮本 光晴(ミヤモト ミツハル)
1948年生まれ。[現職]専修大学経済学部教授。[専門]企業経済学・社会経済学。
『企業と組織の経済学』新世者,1991。『日本型システムの深層』東洋経済新報社,1997。『日本の雇用をどう守るか』PHP新書,1999。『変貌する日本資本主義』ちくま書房,2000。
小林 襄治(コバヤシ ジョウジ)
1942年生まれ。[現職]専修大学経営学部教授。[専門]証券市場論。
「英国の証券業」『証券研究』63巻,日本証券経済研究所,1981。「英国証券取引所の改革」『証券研究』75巻,日本証券経済研究所,1985。『金融市場の変貌と証券経営』(共著)日本証券経済研究所,1998。『機関投資家と証券市場」(共著)日本証券経済研究所,1997。
金子 勝(カネコ マサル)
1952年生まれ。[現職]慶應義塾大学経済学部教授。[専門]財政学・地方財政論・制度の経済学。
『市場と制度の政治経済学』東京大学出版会,1997。『セーフティーネットの政治経済学』ちくま新書,1999。『反グローバリズム』岩波書店,1999。『日本再生論』NHKブックス,2000。
野口 旭(ノグチ アサヒ)
1958年生まれ。[現職]専修大学経済学部教授。[専門]国際経済学。
『経済対立は誰が起こすのか―国際経済学の正しい使い方』ちくま新書,1998。『国際経済学―理論と現実』(共著)ナカニシヤ出版,1997。『経済学における正義と異端―クラシックからモダンへ』(共著)昭和堂,1995。Economic and Financial Modeling with Mathematica, (co-authors), Hak R. Varian, ed., Springer-Verlag, 1993.
野口 真(ノグチ マコト)
1948年生まれ。[現職]専修大学経済学部教授。[専門]経済理論・現代資本主義論。
『現代資本主義と有効需要の理論』社会評論社,1990。『マルクスの逆襲』(共著)日本評論社,1996。『進化する資本主義』(共編著)日本評論社,1999。『現代資本主義のダイナミズム』(共著)御茶の水書房,1999。
内田 弘(ウチダ ヒロシ)
1939年生まれ。[現職]専修大学経済学部教授。[専門]経済理論・社会科学論。
『経済学批判要綱の研究』新評論,1982。『中期マルクスの経済学批判』有斐閣,1984。『自由時間』有斐閣,1983。Marx's Grundrise and Hegel's Logic, Routledge, 1988.
矢吹 満男(ヤブキ ミツオ)
1946年生まれ。[現職]専修大学経済学部教授。[専門]理論経済学・日米経済論。
「現代帝国主義の構造とスタグフレーション」『社会科学年報』19号,専修大学社会科学研究所,1985。「世界的リストラクチュアリング期における日米関係」『土地制度史学』131号,1991。「1990年代アメリカ資本主義の新展開」大西勝明・二瓶敏編『日本の産業構造―ポスト冷戦期の展開』青木書店,1999。「ME情報革命の展開と日米経済関係」『専修経済学論集』34巻3号,2000。
仲井 斌(ナカイ タケシ)
1935年生まれ。[現職]専修大学法学部教授。[専門]地域研究(ヨーロッパ)・国際政治史・欧州連合論。
『西ドイツの社会民主主義』岩波書店,1979。『緑の党』岩波書店,1986。『現代ドイツの試練』岩波書店,1994。『激動の東西ドイツ』毎日新聞社,1981。
目次
第I編 グローバリゼーション下の法と政治
第1章 グローバリゼーションと国家・民族・個人 小林直樹
第2章 グローバリゼーションと「日本法総改革」 白藤博行
第3章 日本とアジア太平洋地域 鈴木佑司
第4章 憲法改定問題をめぐる日本の位置 隅野隆徳
第5章 グローバル化された立憲主義―概括と展望Ⅰ 石村 修
第II編 グローバリゼーション下の経済
第6章 日本の経営者資本主義の行方 宮本光晴
第7章 金融システムの行方 小林襄治
第8章 社会保障制度改革の方向性 金子 勝
第9章 「政府の失敗」から「失敗しない政府」へ
―市場vs政府の二項対立図式を超えて 野口 旭
第10章 日本の経済システムの何が問われているのか
―概括と展望Ⅱ 野口 真
第III編 グローバリゼーションの歴史的位相
第11章 世界資本主義と市民社会の歴史理論
―技術原蓄・土地原蓄・地主国家資本主義 内田 弘
第12章 グローバリゼーションの起点
―アメリカ資本主義の歴史的展開を中心に 矢吹満男
第13章 グローバリズム断章
―国際政治(史)からのアプローチ 仲井 斌