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東北アジアの法と政治

専修大学社会科学研究所 社会科学研究叢書 7
東北アジアの法と政治

内藤 光博:編著, 古川 純:編著, 石村 修:著, 新美 隆:著, 金 熙徳:著, 鄭 灐:著, 樋口 淳:著, 大谷 正:著, 渠 涛:著, 呂 艶濱:著, 高見澤 磨:著, 崔 鐘晩:著, 小林 直樹:著
A5判 378ページ 上製
価格:4,840円 (消費税:440円)
ISBN978-4-88125-159-1(4-88125-159-7) C3332
奥付の初版発行年月:2005年04月

内容紹介

今なお冷戦構造の存続する「東北アジア」。その諸国との間で、日本が解決するべき戦後補償問題を明らかにし、東北アジアをめぐる国際関係、法体制の変革、そして平和保障の展望を論証する。

著者プロフィール

内藤 光博(ナイトウ ミツヒロ)

1957年生まれ。[現職]専修大学法学部教授。[専攻]憲法学。
「署名活動の自由と表現の自由・プライバシーの権利」『専修法学論集』90号,2004。「憲法訴訟としての戦後補償裁判―立法不作為違憲論を中心に」『国際人権』15号,信山社,2004。「立法不作為に基づく違憲訴訟に関する一考察―戦後補償裁判における国家賠償の可能性」『専修法学論集』92号,2004。

古川 純(フルカワ アツシ)

1941年生まれ。[現職]専修大学法学部教授・法科大学院教授。[専攻]憲法学・平和学。
『戦争と平和』(共著)岩波書店,1993。『日本国憲法の基本原理』学陽書房,1993。『日本国憲法・検証 第4巻 基本的人権』小学館,2001。

石村 修(イシムラ オサム)

1946年生まれ。[現職]専修大学法科大学院教授,同大学今村法律研究室長。[専攻]憲法学・比較憲法。
『憲法の保障』尚学社,1987。『いま戦争と平和を考える』(共編)国際書院,1993。『明治憲法 その独逸との隔たり』専修大学出版局,1999。

新美 隆(ニイミ タカシ)

1947年生まれ。[現職]島根大学大学院法務研究科教授・弁護士。[専攻]公法・国際人権法。
「公務員就任問題からみた在日共生の展望」『徐龍達先生古希記念論文集』日本評論社,2002。「子どもの権利条約に基づいて転換を迫られる保育行政」『げ・ん・き』エイデル研究所,2002。「中国人強制連行・広島高裁判決が開く水路」『世界』2004年9月号。

金 熙徳(キン キトク)

1954年生まれ。[現職]中国社会科学院日本研究所教授。[専攻]日本外交・日中関係・北東アジア問題。
『徹底検証:日本型ODA』三和書籍,2002。『21世紀の日中関係』日本僑報社,2004。『中国をどうみるか』ポプラ社,2004。

鄭 灐(チョン ヒョン)

1953年生まれ。[現職]檀国大学校文化大学院教授,同大学日本研究所長。[専攻]日本近代文学・比較文化論。
「『本朝二十不孝』における孝の主題的意味」『筑波大学平家部会論集』第6集,1987。『日本社会文化の理解』Bogosa, 2003。『日本日本人日本文化』Darakwon, 2004。

樋口 淳(ヒグチ アツシ)

1946年生まれ。[現職]専修大学文学部教授。[専攻]比較文化論。
「日本的異類婚姻故事」『亜細亜民俗研究』3号,北京・学苑出版社,2002。「老松堂のみた日本」『日本学研究』11輯,ソウル・檀国大学校日本研究所,2002。「海辺のカフカまで―戦後日本人の性意識の変遷」『日本研究』20号,韓国外国語大学校外国学総合研究センター,2003。

大谷 正(オオタニ タダシ)

1950年生まれ。[現職]専修大学法学部教授。[専攻]日本近代史・メディア史。
『近代日本の対外宣伝』研文出版,1994。『日清戦争の社会史』(共著)フォーラムA,1994。「義和団出兵/日露戦争の地政学」小森陽一他編『日露戦争スタディーズ』紀伊國屋書店,2004。

渠 涛(キョ トウ)

1956年生まれ。[現職]中国社会科学院法学研究所教授。[専攻]民法学。
「中国物権法立法における慣習法の位置付け」『比較法研究』36巻2号,早稲田大学,2003。「中国における民法典審議草案の成立と学会の論議(上・下)」『ジュリスト』1249・1250, 2003。「中国社会団体法律環境与民法法人制度立法―法人制度論序説」渠涛主編『中日民商法研究』第2巻,法律出版社,2004。

呂 艶濱(ロ エンヒン)

1976年生まれ。[現職]中国社会科学院法学研究所 憲法と行政法研究室講師。中国社会科学院法学研究所アジア法研究センター事務局長。[専攻]行政法・情報法。
「日本と韓国の行政不服審査制度―行政不服審査司法化の実例」『環境法律評論』2004年春季号。「世界主要国家における議会監督手段に関する考察」『環境法律評論』2003年夏季号。「日本におけるプライバシーの権利に関する考察と啓発」『中国社会科学院院報』2004年7月。

高見澤 磨(タカミザワ オサム)

1958年生まれ。[現職]東京大学東洋文化研究所教授。[専攻]中国法。
『現代中国の紛争と法』東京大学出版会,1998。『現代中国法入門』(共著)有斐閣,初版1998,2版2000,3版2003。「中国法」北村一郎編『アクセスガイド外国法』東京大学出版会,2004。

崔 鐘晩(チェ ジョンマン)

1956年生まれ。[現職]大韓民国行政自治部安全政策官。[専攻]行政学・地方自治。
『日本の自治体改革』ナナン出版,1998。「自治体改革の課題と推進方向―韓日地方自治の比較分析的視座から」専修大学博士学位論文,2002。「南北韓統合に備える地方政策の改編方向」国防大学校,2003。

小林 直樹(コバヤシ ナオキ)

1921年生まれ。[現職]東京大学名誉教授。[専攻]憲法学・法哲学・人間学。
『憲法の構成原理』東京大学出版会,1962。『日本国憲法の問題状況』岩波書店,1963。『憲法秩序の理論』東京大学出版会,1986。『憲法学の基本問題』有斐閣,2001。『法の人間学的考察』岩波書店,2002。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

I編 東北アジアの歴史的問題
   ― 戦後補償の「壁」
第1章 戦後補償を考える視点  石村 修
第2章 戦後補償裁判と日本国憲法  内藤光博
第3章 「花岡事件」和解から西松中国人強制連行事件
    広島高裁判決への道のり
     ― 日中関係の「壁」を乗り越えるために  新美 隆
第4章 戦後補償ピョンヤン国際シンポジウムの概要報告  古川 純
第5章 日韓併合期の警察機構  石村 修

II編 東北アジアをめぐる国際関係
第6章 東北アジア情勢と日中関係  金 熙徳
第7章 韓国の日本大衆文化需要の実態と課題  鄭 灐
第8章 戦時下日本の文化政策
     ― 川崎・臨海工業地帯の地域形成と朝鮮人労働者  樋口 淳
第9章 日露戦後の対米宣伝とその目的
     ― ニューヨークに設立された東洋通報社とその活動について  大谷 正
第10章 沖縄米軍基地と日米地位協定の不正義  古川 純
第11章 武力攻撃事態法等「有事3法」と自衛隊イラク派兵のもたらすもの
     ― 岐路に立つ日本の立憲・平和主義  古川 純

III編 東北アジアの法体制の変革と展望
第12章 中国における物権法立法の進捗と問題  渠涛
第13章 中国行政法の発展と課題
     ― 中国法制度改革の現状に関する管見  呂 艶濱
第14章 1990年代末中国司法の人的力量の向上  高見澤磨
第15章 韓国・地方自治制度の変革の動向  崔 鐘晩

IV編 東北アジアの平和保障の展望
     ― むすびにかえて
第16章 東アジア共同体の構想と問題  小林直樹


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