日本経済 その構造変化をとらえる
価格:1,760円 (消費税:160円)
ISBN978-4-88125-270-3 C1033
奥付の初版発行年月:2012年03月
低成長下の15-20年間に、企業、貿易、農業、労働、金融、財政の6つの分野で何が起きたのか。その構造変化を解き明かし、日本経済がかかえる問題点や課題を指摘して展望する。
田中 隆之(タナカ タカユキ)
1957年 長野県生まれ。東京大学経済学部卒業。博士(経済学)。日本長期信用銀行調査部ニューヨーク市駐在、長銀総合研究所主任研究員、長銀証券投資戦略室長チーフエコノミスト、専修大学専任講師などを経て、現在、専修大学経済学部教授。
専攻:日本経済論、財政金融政策。
著書:『現代日本経済 バブルとポスト・バブルの軌跡』日本評論社、2002。『平成バブル 先送りの研究』(共著)東洋経済新報社、2005。『「失われた十五年」と金融政策』日本経済新聞出版社、2008。『金融危機にどう立ち向かうか』ちくま新書、2009。『日本経済 未踏域へ「失われた20年」を超えて』創成社、2011。『総合商社の研究 その源流、成立、展開』東洋経済新聞社、2012。
遠山 浩(トオヤマ コウ)
1963年 京都府生まれ。同志社大学経済学部卒業、専修大学大学院経済学研究科博士課程単位修得。日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)、投資会社等を経て、現在、専修大学経済学部准教授。
専攻:中堅企業論、地域産業論、中小・ベンチャー企業金融論。
著書・論文:『中国の産学連携』(共著)関満博編、新評論、2007。『「交流の時」を迎える中越国境地域』(共著)関満博・池部亮編、新評論、2011。「川崎中小製造業の新展開」『日経研月報』2011. 12月号。『震災復興と地域産業』(共著)関満博編、新評論、2012。
伊藤 恵子(イトウ ケイコ)
愛知県生まれ。早稲田大学理工学部卒業、筑波大学大学院修士課程地域研究研究科修了、一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。経済学博士(一橋大学)。財団法人国際東アジア研究センター上級研究員、専修大学講師などを経て、現在、専修大学経済学部准教授。
専攻:国際経済学、応用経済学、産業組織論。
著書・論文:「東アジアにおける貿易パターンと直接投資:日本製造業への影響」、松本和幸編『経済成長と国際収支』第6章、日本評論社、2003。「垂直的産業内貿易と直接投資:日本の電機産業を中心とした実証分析」(共著)『日本経済研究』第51号、2005。”Determinants of the Profitability of Japanese Manufacturing Affiliates in China and Other Regions: Does Localization of Procurement, Sales, and Management Matter?” The World Economy, Volume 33, 2010 (共著)。「政府統計ミクロ・データによる生産性分析」藤田昌久・長岡貞男編著『生産性とイノベーションシステム』(共著)第2章、日本評論社、2011。
永江 雅和(ナガエ マサカズ)
1970年 福岡県生まれ。一橋大学経済学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位修得退学。博士(経済学)。日本学術振興会特別研究員を経て、現在、専修大学経済学部教授。
専攻:日本経済史
著書・論文:「第一次農地改革期の農地移動-埼玉県都市近郊農村の事例を中心に」『日本史研究』468号、2001。「食糧供出と農地改革-埼玉県南埼玉郡八條村を事例として」『土地制度史学』161号、1998。『日本不動産業史』(共著)橘川武郎・粕谷誠編、名古屋大学出版会、2007。西田美昭・加瀬和俊編『高度経済成長期の農業問題』(共著)日本経済評論社、2000。
兵頭 淳史(ヒョウドウ アツシ)
1968年 大阪生まれ。九州大学法学部卒業、同博士課程単位取得。九州大学法学部助手、法政大学大原社会問題研究所嘱託研究員、東京大学日本経済国際共同研究センター客員講師などを経て、現在、専修大学経済学部教授。
専攻:社会政策、労働問題。
著書、論文:『労働組合の組織拡大戦略』(共著)お茶の水書房、2006。『新自由主義と労働』(共著)御茶の水書房、2010。『現代労働問題分析』(共編著)法律文化社、2010。『新自由主義批判の再構築』(共著)法律文化社、2010。
山中 尚(ヤマナカ タカシ)
1960年 東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位修得。一橋大学経済学部助手を経て、現在、専修大学経済学部教授。
専攻:金融論、企業金融論。
著書・論文:「為替レートの浸透効果」『一橋論叢』1990。「政策金融と財政投融資:資金供給機能に関する研究の現状」『経済分析』第140号、経済企画庁経済研究所、1995。吉岡恆明他『現代経済学(第2版)』(共著)多賀出版、1998。吉岡恆明他『最初の経済学(第3版)』(共著)同文舘出版、2011。
中野 英夫(ナカノ ヒデオ)
1965年、東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業、慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位修得。高崎経済大学経済学部専任講師を経て、現在、専修大学経済学部教授。
専攻:財政学、公共経済学。
著書・論文:井堀利宏編『日本の財政赤字』(共著)岩波書店、2004。『「小泉改革」とは何だったのか―政策イノベーションへの次なる指針』(共著)上村敏之・田中宏樹編、日本経済新聞出版社、2006。『検証 格差拡大社会』(共著)上村敏之・田中宏樹編、日本経済新聞出版社、2008。
目次
序 章 東日本大震災と日本経済の構造変化 田中隆之
第1章 競争と連携が育てる元気な中小企業 遠山 浩
第2章 東アジアの貿易構造の変化と日本経済 伊藤恵子
第3章 現代日本農業の原点を考える 農地・食糧問題を中心に 永江雅和
第4章 変わる「日本的経営」と雇用・賃金・労使関係 兵頭淳史
第5章 大きく変貌する金融システム 山中 尚
第6章 わが国の財政の何が問題なのか 中野英夫