中国刑法における犯罪概念と犯罪の構成 日本刑法との比較を交えて
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-88125-273-4 C3032
奥付の初版発行年月:2013年02月 / 発売日:2013年03月下旬
いま転換期にある中国刑法の犯罪概念の歴史的経緯を明らかにし、次に社会的危害性論を究明して、刑事違法性との関係を検討した上で形式的犯罪論を提示する。
張 光雲(チョウ コウウン(Zhang Guangyun))
1972年 中国福建省に生まれる
2005年 日本大学法学部卒業
2007年 日本大学大学院法学研究科博士前期課程修了
2012年 専修大学大学院法学研究科博士後期課程修了,博士(法学)
専修大学社会関係資本研究センター リサーチ・アシスタント(2009年7月―2012年3月)
2013年3月より 四川師範大学法学院副教授
目次
序 章 中国刑法の問題状況とその課題
1.中国刑法の問題状況
2.解明すべき課題
第1章 犯罪概念の歴史的概観
1.問題設定
2.中国における犯罪概念の前史―旧ソ連の犯罪概念
3.1979年刑法典制定前の犯罪概念
4.1979年刑法典における犯罪概念
5.現行刑法典における犯罪概念
6.結語
第2章 社会的危害性論
1.問題設定
2.社会的危害性論の思想的背景
3.社会的危害性論と犯罪概念規定但書
4.社会的危害性の存廃をめぐる論争
5.結語
第3章 犯罪概念特徴論
1.問題設定
2.三特徴説(高銘暄説)
3.二特徴説
4.四特徴説(候国雲説)
5.一特徴説
6.結語
第4章 犯罪概念と犯罪構成論
1.問題設定
2.犯罪構成論の概説
3.犯罪構成論と犯罪概念の関係
4.伝統的犯罪論体系の再構成論
5.三段階的犯罪論体系の導入に向かって
6.結語
第5章 犯罪概念規定但書の射程範囲―治安管理処罰法を中心に―
1.問題設定
2.中国における治安管理処罰法規の変遷
3.05年新法の主な改正点
4.05年新法の主な内容
5.若干の考察
6.結語
終 章 総括と展望
1.本書の総括
2.今後の課題の展望