ピーテル=ブリューゲル像の再構築 「社会的周縁」を見る眼と「民衆文化」の擁護者として
奥田 真結子:著
A5判 234ページ 上製
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-88125-335-9 C3071
奥付の初版発行年月:2019年02月 / 発売日:2019年03月中旬
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-88125-335-9 C3071
奥付の初版発行年月:2019年02月 / 発売日:2019年03月中旬
目次
まえがき
問題の所在
第1章 ピーテル=ブリューゲルの生涯と作品
第1節 その生涯
第2節 ブリューゲルに関する先行研究とその問題
第3節 ネーデルラント全体史の理解
第2章 図像史料を読むうえでの方法論
第1節 美術史的方法論の成果と「限界」
第2節 アナール学派の成果と図像史料―文字史料以外の利用可能性―
第3節 「エリート文化」と「民衆文化」―分離と再発見―
第4節 歴史学における図像史料論―ピエール=ノラの「記憶の場」を中心に―
第3章 農民、農村描写におけるブリューゲル像の再構築
第1節 社会的結合関係(ソシアビリテ)―ブリューゲルの農村世界描写に見られる二重構造―
第2節 同時代的視点の再構成―「名誉」に関わる「暴力」の描写について―
第3節 農村世界の「記憶の場」―ブリューゲル作品に見られる祭り描写―
第4章 「社会的周縁」を見る眼とブリューゲル
第1節 施しと救済―中近世ヨーロッパにおける「社会的周縁」のものたち―
第2節 共存の視座―図像史料≪盲人の寓話≫と≪足なえたち≫を中心に―
第3節 「記憶の場」にあらわれた「社会的周縁」―ブリューゲル2世の作品を用いて―
第5章 歴史学的見地から見たブリューゲル像の再評価
―ブリューゲルの前後の時代における絵画作品の変容―
第1節 分離と再発見のはざま―ブリューゲルの再評価―
第2節 失われる「民衆文化」、発見される「民衆文化」―農村描写と「社会的周縁」の描かれ方の変容―
第3節 ブリューゲル作品の位置づけの再検討
おわりに
参考文献
図表一覧