大学出版部協会

 

―マルクス独特の文体による経済学者との“対話篇”―『資本論』「第一章 商品」の解読

『資本論』「第一章 商品」の解読 ―マルクス独特の文体による経済学者との“対話篇”―

B5判 168ページ 並製
価格:2,409円 (消費税:219円)
ISBN978-4-902774-81-8 C3033
奥付の初版発行年月:2012年02月 / 発売日:2012年02月上旬

内容紹介

 「商品」について検討したのはマルクスが初めてではない。すでに経済学者が「商品は使用価値であるとともに交換価値をも有する」と言っていた。彼は最初にこの見解をとりあげて、「交換価値」は、商品交換社会の人々が自分たちの生産物(使用価値)に担わせた「超自然的な属性」なのだと指摘する。そして、商品の「交換価値の源泉は労働だ」という経済学者の見解に対しても、<あなた方は「商品に表わされている労働の二重性」にまったく気づかず、使用価値を生産した「種々の有用労働」と、「価値としての商品」を生産するという「抽象的な人間一般の労働・人間の労働力の支出」とを、区別せずに同一の労働として論じている>と批判する。「第一章 商品」は、経済学者との<暗黙の対話法>という独特の叙述方法による「経済学批判」なのである。マルクス主義者も反対派もこの叙述方法に気がつかないので、誤読し誤解したうえで論争を続けている。



一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。