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牧畜を人文学する

NUFS WORKS
牧畜を人文学する

シンジルト:編著, 地田 徹朗:編著
A5判
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-908523-29-8 C0039
奥付の初版発行年月:2021年03月 / 発売日:2021年03月下旬

内容紹介

ユーラシアからアフリカまで、世界の牧畜の今がわかる本。
人間と家畜と草原の共生、牧畜と牧畜社会の在り方を、日本のえりすぐりの研究者が描き出した。
12名の執筆者は、文化論、社会人類学、歴史学の研究に携わる。狭い研究領域に閉じこもることなく、様々な角度から牧畜社会の現状と歴史を描く。高校生にも読めるわかりやすさ。現地取材にもとづく具体的な「ルポルタージュ」も魅力。人類学、環境論、比較文化、地域研究の教科書にも好適で、高校生、大学生、さらには広く、ユーラシアやアフリカの社会・文化・歴史に興味をもつ一般読者にもおすすめ。牧畜民にスマホが似合う理由を知りたい人に⁉

著者プロフィール

シンジルト(シンジルト)

・熊本大学大学院人文社会科学研究部教授
・専門分野:社会人類学、内陸アジア研究
・主要業績:(共編著)『新版 文化人類学のレッスン――フィールドからの出発』学陽書房、2017年;(共編著)『動物殺しの民族誌』昭和堂、2016年;(共編著)Ecological Migration: Environmental Policy in China (Bern & N.Y.: Peter Lang, 2010);『民族の語りの文法――中国青海省モンゴル族の日常・紛争・教育』風響社、2003年。

地田 徹朗(チダ テツロウ)

・名古屋外国語大学世界共生学部准教授
・専門分野:ソ連史、中央アジア地域研究
・主要業績:「全面的集団化前夜のカザフ人牧畜民(1928年)――『バイ』の排除政策と牧畜民社会」『地域研究』20巻1号、2020年、13-36頁;“Science, Development and Modernization in the Brezhnev Time: The Water Development in the Lake Balkhash Basin,” Cahiers du monde russe 54(1-2), 2013, pp. 239-264.

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

1 ユーラシア牧畜民がリーダーに求めたものとは?
 血と力  秋山徹(早稲田大学)
2 アフリカ牧畜民は帝国をどう経験したのか?
 移動と境界線  楠和樹(京都大学)
3 ロシアの牧畜民はなぜ魚も好むのか?
 定住化と生存戦略  井上岳彦(大阪教育大学)
4 ソ連はカザフに何をもたらしたのか?
 遊牧民と近代化  地田徹朗(名古屋外国語大学)
5 ヒマラヤ牧畜民の暮らしに大切なものは何?
 交換と分業  宮本万里(慶應義塾大学)
6 エチオピアの遊牧民はなぜ畑を耕すのか?
 生業と国家  田川玄(広島市立大学)
7 トルコの遊牧民は時代遅れか?
 帰属意識と文化  田村うらら(金沢大学)
8 土地の私有化はモンゴルになぜなじまない?
 移動と開発  上村明(東京外国語大学)
9 シベリアでトナカイがはぐれたらどうする?
 自助と互助  大石侑香(神戸大学)
10 チベットの牧畜民にとって親族とは何か?
 集団と越境  シンジルト(熊本大学)
11 ナイル牧畜民はなぜ敵を助けるのか?
 動物といのち  波佐間逸博(長崎大学)
12 ユーラシア牧畜民の英雄叙事詩とは何か?
 敵と味方  坂井弘紀(和光大学)


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